年に一度の桜の季節がやって来ましたね~!
日本人はみんな大好きな桜。
満開時の美しさには息をのむと同時に、とても幸せな気分になれます。
日本人は誰しもこの季節が来るのを待ち焦がれています。
でも、ちょっと待って。
少し前に梅が咲いてたよ。
え?梅?ああそう。
・・・・・・・
なんか扱いが・・・違い過ぎる。
確かに桜に比べると地味です。木も小さめです。
でも凄く綺麗です。いろんな色がありますし、咲く期間も長いです。
桜に劣っているとは思えません。
しかし咲く時期が悪かった。
桜が咲く少し前に満開を迎え、桜が早めに咲こうものなら人々の興味は完全にそちらへ移ってしまいます。芸能人が満を持して結婚を発表したものの、もっと人気のある芸能人が同時に結婚を発表してしまった為に話題にならなかった、みたいな感じです。
人気の差は明らかです。
ただ、梅と桜を人間に例えるなら、どちらが「いい人」でしょうか?
僕には梅の方がいい人のように思えます。
桜は確かに非の打ち所がない美しさです。嫌いだ、という人を見たことがありません。
でも、冷静になって考えてみて下さい。
桜は「いつ咲くの?」「いつ咲くの?」と人々をじらします。
なかなか咲かないな~、と思っていたら突然咲きだし、あっという間に満開になります。
よし、次の週末がピークだ!と慌てて花見の予定を入れると、途中で雨が降っただけでサッサと散っていきます。
「今年は縁がなかったね、君達。ほな、さいなら!」
という桜の声を聞きながら、呆然と立ち尽くす人々。足元には無情の花びらじゅうたん。
もう来年までその時はやって来ない。また1年待たないといけないのです。
ひどい!ひど過ぎる!!
桜に翻弄される春の日本人。
もうこれ以上人々の心をもてあそぶのはやめてほしいものです。
それに比べて梅はどうでしょう。
だいたい予想された時期に咲き、雨ぐらいでは簡単に散りません。
「今週は天気が悪いから、また来週会いに来てください。私はずっと咲きながら貴方を待ってますから。」
ええ人や~!
地味だが芯が強く、心優しい。
あんたほんまにええ人やで、梅さん!
うめちゃん「え?呼んだ?」
君のことじゃない。
そんなわけで、3月の中旬に梅を観に行きました。
我が大阪では、梅と言えば「大阪城公園の梅林」なのですが、昨年も行ったし、近年は桜も大阪城公園で済ませています。もっと別の所はないのか?と思っていました。
すると仕事中に、妻からLINEが入りました。
「LINEが入った」
これ、一度言ってみたかったんです。ついこないだまで「ガラケー大王」だった僕が時代の最先端に躍り出たことを示す最もわかりやすいセリフだからです。
調子乗ってんな~!アホ~。
さて、妻のLINEの内容ですが、
「ここへ行きたい」と書かれていました。
いなべ市梅林公園
どこ??
三重県のようです。
大阪から見た三重県は、近いようで遠い場所。
ずっと近畿だと思っていたら東海だった場所。
正直、あまり行きません。親友きんどんが三重に住んでいた頃は何度か訪れましたが、もう20年以上前の話です。あとは、伊勢に数回行った程度でしょうか。
まして失礼ながら「いなべ市」という名前は聞いたこともありません。
しかし未踏の地へ足を踏み入れるというのは、なんだかワクワク感があります。
行ってみよう。
そして行ってみたら、素晴らしい所でした。
朝9時に梅林公園が開門ということなので、開門同時入場を目指して早朝ロケットスタートで向かいました。
しかし無情の雨。現地へ近づくにつれ、どんどん雨足が強くなり、ついに現地では雪になりました。マジか!?今日のお出かけは失敗か・・・。
と半ばあきらめていたのですが、ちょうど現地に着いた時でした。
突然の晴れ間!
我々はいなべ市に歓迎されている。この時点でいなべ市が大好きになりました。
見晴らしの良い広大な駐車場からは、まだ雪をまとっている見事な山々が見えました。
この景色だけでも来た甲斐がありました。さあ、梅はどうかな?
とりあえず車から外に出ると、
寒っっっ!!!
そりゃそうだ。さっきまで雪が降っていたのだから。
展望台へと向かいました。駐車場からすぐです。
ドキドキドキ。
わあー!絶景だ。
ん!?
ま、まだあんまり咲いてないな・・・。
最近、絶妙に旬の時期を外すことが多いです。
今朝も出発前に見たニュースで「大阪城公園の梅が満開になっている」のを確認していました。またわざわざ遠くへやって来て、旬を外してしまいました。
しかしこの景色。もし満開の頃であれば、どれだけ凄い景色だったことでしょう!
とは言え、全く咲いてないわけではないので下に降りてみました。
綺麗だー!
梅は白いのもあるのがいいですね。
この写真だけを見ているとあたかも満開の時に訪れたようですが、
実際には大部分がこんな感じでした。テレビ番組とかの捏造ってこうして出来てしまうんでしょうね。でもここの梅の木は桜並みに大きくて、満開になったら梅のトンネルになりそうです。観てみたかったな~。
と悦に浸っていたら、
再び雪が!
ひえ~っ!傘は車に置いて来たで。
本日のお花見、終了!!
車へ逃げ帰りました。少しの時間だけでも晴れてくれてありがとう!
こんな素晴らしい所があったなんて、まだまだ日本も知らない所だらけです。これからもどんどん未知の桃源郷を発掘するぞ。
人生は希望に満ちている。
でもたった今、満ちていない部分がある。
お腹が減っている。
心配無用。いなべ市には魅惑のグルメスポットもたくさんあるようです。
今回行ってみたのはこちらのお店。
上木食堂(あげきしょくどう)
この界隈をブイブイいわしまくっているという「松風カンパニー」という会社が手がける素敵なお店です。地元産の食材を使った創作料理が美味しいと評判です。
こちらの会社、かなり若い人々が立ち上げたらしいのですが、この食堂以外にもカフェや農園、パン屋にアートギャラリーと、色々展開しているようです。このすぐ近くにもカフェがあり、凄く流行っていました。
そしてこちらのお店もかなり流行っているらしく、店先に衝撃のコメントが書いてありました。
「本日の一巡目はご予約で満席となっております」
はうあっ!
予約しとけば良かったー!
人気店でも開店同時に行けば入れるという伝説は脆くも崩れ去りました。
仕方なく名前を書き、電話番号を書けば電話してくれるそうなので、書いてから車の中で待ちました。晴れて来て車の中が少し暑かったので、窓を開けて待っていました。
それから30分ぐらいたった時です。
「○○さーん、おられますか?」
と僕の名前を呼ぶ声が突然聞こえました。
電話は!?
あ、あれ??電話番号を書いたのは一体・・・!?
「はいはーい、はいはいはーい!!!」
かなり距離があったので、渾身のシャウトで返事をしました。
ここで順番を飛ばされては、ハングリーなお腹が暴動を起こしていたでしょう。
窓を開けてなければ聞こえなかったでしょう。暑くなければ窓は開けていません。
いなべ市の天気はどこまでも僕たちを歓迎してくれているようです。
いざ、食べ入り!
今流行りの古民家カフェ的な雰囲気です。最近こういうお店が増えてきていますが、古きよきものに若い人たちが新たな命を吹き込むというのは素晴らしいことです。
もっともっと増えてほしいです。僕は食べに行くことで応援したいと思います。
僕らは一番窓側の、三角のテーブルに通されました。
中庭を眺めながらの特等席です。外にはテラス席もありましたが、そこも気持ちよさそうでしたよ。
さて、ランチは2種類から選べるようになっています。
僕はBランチにしました。
めちゃめちゃ新鮮な地元野菜のサラダが付いてます。彩りも鮮やかです。
このキーマカレー、今まで食べたことのない感じでした。すごい美味しかったです。
未知の味だったのでどう伝えればいいかわかりません。上に載っている謎の野菜のせいでしょうか。これははるばる食べに来る価値がありますね~。
妻はAランチ。
これも美味しそう~!隣のランチは美味しく見える。
いいお店だー!
デザートはバニラのセミフレッドだー!
セミフレッド・・・どこかで聞いた名だ・・・。
ごちそうさまでした。
自然に恵まれ、美味しいものに恵まれ、人ごみもなく、素晴らしい休日を送れました。
また来ます!またいい天気で迎えてね~。
さあ次のイベントは桜だ!
ちょっと性格悪いけど。
さくら「え?」
君のことじゃない。
今日の1曲:井上陽水「傘がない」