「鳴かぬなら、殺してしまえ、ホトトギス」
これは岐阜ゆかりの戦国武将、織田信長の人となりを表す有名な歌です。
「起きたなら、行ってしまおう、美濃の国」
これは岐阜モーニングに取り憑かれた奇人、がっちの最近の状況を表す無名な歌です。
休日の朝4時。
奇人がっちは起きてしまいました。
そしてまた、行ってしまいました。
美濃の国へ。
2週間前、過去に「勝手に岐阜県観光大使」さんのブログを観てどうしても行きたかったカフェに行ったものの、まさかの臨時休業。
「飲食店のリベンジは早ければ早い方が良い」
などとは誰も言ってないのに、都合よく言われたことにして、勢いよく大阪を飛び出しました。
いや、正確には、飛び出ようとしました。
ところが出発直前、
とんでもないタレコミが舞い込んできました。
情報源は、大使さんとは別の、岐阜県在住のブロガーの方。
2週前の僕のブログを観て、
「こんな岐阜モーニングもあるよ」的な情報を下さったのです。
何このタイミング!?
今日僕が岐阜へ向かうのがバレていたのか!?
いや、そんなわけはない。
恐らく、モーニングの神が僕の頭上に降りてきたのです。
地元の方の情報ほど心強いものはありません。
食べログなんかより、ずっと信頼できます。
でもこないだのお店へのリベンジは果たしたいしな~・・・。
両方行くか。アホや~。
白影号、出発!
到着!
どこでもドアか。
開店時間に間に合わせようと凄いスピードでぶっ飛ばしてきたので、右のヘッドライトの隙間にスズメバチが刺さって絶命していました。
写真をよく見るとライトの下部に黒い点が見えていますが、それが蜂です。
な、なんか悪い事したな・・・。
でも「みなしごハッチ」の主題歌によるとスズメバチは悪いやつのようなので、まあいいか。
カフェ カリス
また来たぞ。今日は他の車も停まっていたので、営業されているようです。
うん、間違いなく営業中だ。左上は割れてるけど、営業中のはずだ。
しかし大使さんのブログでも触れられていましたが・・・
この入口、入りにくいなあ・・・。
最初に入った人の勇気に、国民栄誉賞!
そもそも建物自体が、カフェには見えません。
怪しげな植物を栽培しているような倉庫みたいです。
勇気を出して一歩足を踏み入れると・・・
この扉も入りにくいなあ・・・。
何かの電波は良好なようです。
中の様子は全くわかりません。
京都であれば、間違いなく一見さんお断りのお店です。
それでは大阪からの一見さん、突入いたします!
満席。
マジで!?
まだ開店直後、7時半過ぎですが、もういっぱいです。
小さなお店というのもあるのですが、やはりモーニングに賭ける岐阜県民の気合いは大阪府民のそれとは全然違います。
扉横の椅子でしばらく待っていよう・・・と思ったら、
すぐに呼ばれました。
1組目帰るの早っっ!!
ここにも文化の違いがありました。
大阪でモーニングといえば、安価で食事をしつつ、珈琲で粘って粘ってトークをしながら長時間居座ってやろう、といういやらしい心情が見え隠れしますが、岐阜は違います。
岐阜の人々は、純粋に「朝食」を摂りに来ています。
もちろん寛いではいるのですが、トーク量は控えめに、食べ終わったらサッサと出て行くのです。
そうすることで待っている人へ席を譲ることになり、お店の回転率もアップ。
だから尋常ではない安価でモーニングを提供することができ、お客さんもお店もウィンウィンの良い関係になる。
まさに生活に密着したモーニング文化。素晴らしい!
拍子抜けするほど短かった待ち時間の後、遂に念願のカリスさんに入場しました。
小さなお店ですが、何とも言えないまったりとした、心地よい空気が流れています。
壁際のカウンター席に座りましたが、ここがたまらなく落ち着けるのです。
そして僕がどうしてもこのカリスさんに来たかった理由が、
このメニュー表。
手作り感が炸裂していて、めちゃめちゃ可愛いんですよ!
「ドリンク代のみで幸せがツイてきます!」
「ボクも、今日はしあわせにして下さい!」
このメニュー表を見ているだけで幸せになってきます。
そしてこのお店も、もちろん岐阜モーニングの基本、
ドリンクを注文すると強制的にモーニングセットが付いてきます。
ですので注文しようとしたら、いきなり
「パンはどちらのパンにいたしますか?」と聞かれます。
ドリンクは??
と岐阜県の事情を知らない他県民は戸惑いを隠せないでしょう。
しかし僕は下調べが十分だったので、
「ポテトパンで」
とまるで通い慣れた常連のような、一切の迷いを感じさせない声色で答えました。
しかし悲しいかな、発音が思いっ切り関西弁です。
その後に、ドリンクを注文しました。
今日もまたウインナ珈琲にしました。
ウインナ珈琲は普通の珈琲よりも少し高めの500円。
しかしこれが自動的に付いてきます。
じゃじゃじゃん!
ポテトパンが超絶美味しかったです。
10個ぐらい食べたかったな~。
ボリュームでは前回の「ジーンカフェ」さんに軍配が上がりますが、このワクワクする可愛らしさ。
こんなに可愛いモーニングは他に類を見ません。
来て良かった~!大使さん、ありがとう!
では、次のモーニング処へ。
の前に、せっかくはるばる岐阜まで来たのだから、観光にも行きました。
朝から酷暑だったので、涼を求めて
養老の滝へ向かいました。
着きました。どこでもドアで。
滝の近くの駐車場は有料なので、少し離れた無料駐車場に停めました。
養老の滝は、岐阜県養老郡にある「日本の滝百選」に選ばれている名瀑。
「名水百選」にも選ばれています。
駐車場から30分程歩くと滝に到着します。
ああ~涼しい~。
気持ちのいい風が~
吹き抜けてゆく~
というのを期待して行ったのですが、
暑っっっ!!!
全然涼しくありませんでした。ありゃりゃ??
でもさすがに滝の前は、涼しかった~!
名物「養老サイダー」を飲みました。
「さすが名水百選の水で造られたサイダーは美味い!」
と心の中で思いながら飲んだのですが、ラベルに衝撃情報。
口に出さなくて良かった。
買って帰ったお土産が、全然違う所で造られていた、という陥りやすい罠。
やめようよ、こういうのは。せっかく美味しいのに。
顔を出さずに我慢できた自分を褒めてあげたい。
予想以上に養老公園内をよく歩いたので、もうお昼になってしまいました。
あれ!?今日はモーニングをハシゴするんじゃなかったのか?
心配ご無用。
岐阜にお昼の時間はやって来ないのです。
(来週につづく)
今日の1曲:カルメン・マキ&OZ「朝の風景」