がっちの航海日誌

日々の些細な出来事を、無理やり掘り下げます。

お土産という名の鳥取

前回、魅惑の鳥取旅行の記事を書きましたが、もう一つ、鳥取での大きな楽しみについて触れておきましょう。

 

お土産です。

 

そりゃどこへ行ってもそうじゃないの?

ただ僕の場合、お土産といえばおやつのお土産ばかりを買ってしまうのですが、そのジャンルにおいての鳥取県はとにかく凄いんです。

おやつ王国と言ってもいいでしょう。

 

お土産という名の魔力。

人々は普段スーパーで買い物する時、値札をギラギラと血走った眼で厳しくチェックし、1円でも安い特価品を買おうとします。

自然の摂理です。

ところが旅行先のお土産屋さんではどうでしょう。

無駄に豪華な箱に入ったお菓子を値段を気にも留めず、次々と買い物かごに放り込んでいきます。

気にしているのは値段ではなく、入っている個数と、小分けの袋の数です。

でも冷静に後で計算してみると、一つあたり凄い値段のおやつを買ってしまっているのです。

いつもスーパーで節約しているあの努力は一体何なのでしょうか?

 

しかしこの破壊的な買い物の開放感もまた、旅行の醍醐味と言えるでしょう。

非日常な場所で、非日常な買い物をしてストレスを発散する。

人々は正にこの時の為に、スーパーでの値札戦争を日々戦い抜いているのです。

 

さて、鳥取のお土産ですが、的を絞り切れないほどの極上おやつの宝庫です。

今回買って来たお土産(ほとんどが自分用)を、少しだけご紹介しましょう。

 

まずは鳥取土産界の横綱をご紹介しましょう。

これを買わずに鳥取を出たら後日、自宅に赤切符が届くという都市伝説があるぐらいの逸品です。

因幡の白うさぎ

鳥取を訪れたら誰もがつい買ってしまう、王道中の王道お土産です。

今年はうさぎ年ということもあり、売る側の気合いが売り場からほとばしっていました。

凄まじい押しの強さです。

こんなに推さなくても観光客は勝手にどんどん買っていくのですが、更にその上の売り上げを目指すという貪欲ぶりが伺えます。

わたしの推し土産 全国1位!

いつの間にそんな戦いがあったのかは知りませんでしたが、そういうことらしいです。

でも食べれば納得できますよ。ほんまに美味いです。

この物語の主人公である兎は、元はかなりのワルだったようです。

でも改心してからは、大国主命と八上姫の縁を結ぶという偉業を達成し、一躍ヒーロー扱いとなりました。

それからというもの、白兎は縁起が良い物のシンボルとして、山陰地方でブイブイいわしているのだそうです。

元ワルの軍団。壮観です。

では、外に解き放ちましょう。

悪そうな顔!

可愛くない。

同じジャンルである「ひよこ饅頭」に比べると悪さが際立っています。

ひよこ饅頭の場合、その可愛さ故に食べるのを躊躇してしまいますが、こちらはその心配はありません。

しかしビジュアルではひよこ饅頭に軍配が上がりますが、味の方は僕は断然、因幡の白うさぎの方が好きです。

しっとりとした生地に包まれた、濃厚なのに上品な黄身餡。

これ以上ないほどの完成度です。

地元鳥取「大山バター」が使用されているそうですが、この「大山」という名前には、岐阜の「飛騨牛」と同等のブランド力があります。

これから毎日1匹ずつ食べていこう(やめろその言い方)。

 

以前、旅館の売店で目撃したのですが、観光客のおっちゃんが因幡の白うさぎを見て、

鳥取なんてこれしか買う物ないよね。」

という失礼千万なことを言い出しました。

するとこれに対し接客係のおばちゃんが、

「そんな事ないわ!何言ってるの!!」

と怒りのあまり相手が客だというのを忘れてしまったのか、憤怒の表情で吐き捨てました。

この時、僕はおばちゃんの気持ちが痛いほど理解できました。

僕も横で聞いていてムカついたので、胸のすく思いでした。

しかしこの後、僕は見てしまったのです。

 

おっちゃんの買い物カゴが因幡の白うさぎで溢れかえっていたのを。

 

おいこら、おっちゃん。ええかげんにせえよ。

何故素直に「僕はこれが好きなんだ」と言えない。

こんなひねくれ者でも買わずにはいられない。

因幡の白うさぎ」の美味しさを物語るエピソードだと思います。

 

そしてこの「因幡の白うさぎ」を手がける寿製菓(株)から、よくわからない物が発売されています。

鳥取砂丘のたまご

 

誰の卵??

 

一番疑わしいのは鳥取砂丘で観光客を乗せて歩き回っているラクダさんですが、あくまでも砂丘には働きに来ているだけなので、出産までするとは思えません。

謎が謎を呼ぶこの卵。

しかしこれが食べて見るととんでもなく美味しい!

ホワイトチョコでコーティングされたケーキなのですが、真ん中にキャラメルの餡が入っており、珈琲との相性が抜群です。

何故、卵の形にしたのかは謎ですが、美味しければOKです。

これにも地元鳥取産の牛乳が使われています。

白うさぎは緑茶が合いますが、砂丘のたまごは珈琲と一緒に食べると更にその美味しさが引き立ちますよ。

 

そして珈琲といえば、鳥取には出来れば避けたいが、どうしても避けて通れない珈琲屋さんがあります。

すなば珈琲

かつて全国で唯一「スタバがない県」として名を馳せていた鳥取県

その状況に対して鳥取県知事が放った一言。

鳥取にはスタバはないが、砂場がある」

この名言をきっかけに実際に誕生したすなば珈琲

開業してまもなくの頃、一度行ってみたのですが、フードメニューは充実していましたが、肝心のコーヒーの味が今一つでした。

でも最近見たテレビ番組では「美味しいコーヒー」として紹介されていたので、時を経て進化したのかもしれません。

次回もう一度行ってみようと思っていますが、それで味が前のままであれば「やっぱりテレビは嘘だらけだ」ということになりますね。

今や鳥取にもスタバが普通にある時代。すなば珈琲の立ち位置は微妙になっています。

ちなみにこれはすなば珈琲が監修したというコーヒークリームサンド。

いわゆるゴーフルですが、とても美味しかったです。

ふと箱の裏を見てみると、これも寿製菓(株)が製造していました。

鳥取のお土産界は寿製菓さんに牛耳られているようです。

 

あと忘れてはいけない、と言うよりも高すぎて忘れたふりをしてしまう松葉ガニ。しがない労働者には手の届かない代物になってしまいました。

その悔しさを鎮めてくれるのが、このお土産。

焼かにせんべい

カニの産地ではありがちなこの手のせんべいですが、その中でこちらの商品は群を抜くクオリティ。

表面がザックザクになっており、かじると「カニの幻」を一瞬見せてくれます。

たくさん入っている大箱もあるので、大人数の職場でお困りの人も安心です。

 

以上、鳥取のおやつ系お土産ガッチセレクションをお届けしましたが、これはまだ氷山の、いや砂丘の一角に過ぎません。

皆さんも実際に訪れて、ご自分の推し鳥取おやつを見つけて下さい。

 

待てい!わしを食べんかい!

そうそう、鳥取へ行ったらは絶対に食べてくださいね~。

右の「あたご梨」は世界最大の梨だそうです。

でも大きいだけじゃなく、とてもみずみずしくて繊細な優しい味ですよ。

 

鳥取県内の「道の駅」では大量の梨が売られていますが、その陰に隠れてひっそりと、ご当地パンも売られています。

マイフライ

マツコの知らない世界でも紹介されたスーパーカロリーモンスター。

油ギッシュな食パンで餡をはさんであるのですが、ジャンキーでありながらも危険な誘引力があり、どんどん食べてしまいます。

うかつにも素手で食べてしまったのですが、食べ終わった時、手がプレミアムガラスコーティングされた車のようになっていました。

 

とっとりラクダ食パン

このB級色豊かな見た目に騙されてはいけません。

めっちゃ美味しい食パンです。

さらっと何かの賞まで獲っている。

地元産の原材料がふんだんに使われている。素晴らしい。

 

ということで、鳥取のお土産を少しだけご紹介しました!

 

どこが少しやねん。

 

鳥取、いい所だけどあんまり行くと、太るな。

 

今日の1曲:Jefferson Airplane「White Rabbit」