がっちの航海日誌

日々の些細な出来事を、無理やり掘り下げます。

付知峡にて涼と豚を取る

今年の夏、もう無理です。暑すぎです。

風が吹いても、岩盤浴の時にうちわで扇がれたような熱風が吹き抜けていきます。

仕事終わりのガリガリ君がギリギリ僕の命を繋いでいる状況です。

 

そんな時、妻のインスタグラムに度々流れていた涼し気な映像。

どこかの清流と、見事な滝の風景。

巨大なガリガリ君を上流で溶かしているんじゃないか?

とでも思いたくなる圧倒的涼感のビジュアル。

日本にも、まだまだいい所があるもんだ。

 

「それ、どこの映像?」

 

岐阜県。」

 

行く!!

 

岐阜県と聞いて、急激に行く方向に話が進みました。

 

映像の場所は、岐阜県中津川市

大きな岐阜県の最東部に位置する、いわゆる「東濃」と呼ばれるエリアです。

大阪からはかなり遠く、一宮~小牧という地獄渋滞地帯を抜けなければいけないので、無類の岐阜県好きの僕も今まであまり行きませんでした。

しかしあの涼し気な映像。

もう行くしかありません。

体全体で涼を取るべく、早朝ダッシュ日帰りコースで行ってきました。

 

名神高速を疾走していると、案の定、小牧付近の渋滞情報が。

しかもどんどん長くなっているようなので、中央道で中津川入りするのを断念。

勝手知ったる東海北陸道からの東海環状ルートで美濃加茂まで行き、そこから下道で避暑地を目指しました。

 

途中、岐阜に来たことを実感する「モーニング」と書かれたのぼりをギラギラとした眼で見ながら、ひたすら中津川を目指しました。

すると変な時間に中津川市に着いてしまいました。

ランチには早いが、モーニングには遅い。

とりあえず、グーグルマップで適当に探したお店へ向かいました。

 

しかしこのお店、エグい場所にありました。

地元の人以外が通れば、それだけで裁かれそうなジモッティー道へと入って行きます。

そして絶対こんな所にお店などない、というお手本のような場所のお店に無事たどり着きました。

誰の実家!?

おじいちゃん帰って来たよ~。

あまりにも人の家の敷地内臭が漂っていますが、振り返ると確かにそこには、

 

お店っぽい建物がありました。

 

「飛騨なっとく豚」というのぼりが非常に気になります。

それを食べることにしよう。

 

カフェみるきーまろん

まさに「ポツンと一軒カフェ」。

周りには人気すらなく、あまりにも静かな環境です。

そしてお店へ入ると、お客さんはおらず、中も静かでした。

豊富なメニュー数に驚きましたが、のぼりで見た豚さんのサンドを注文しました。

「なっとく豚」「納豆喰豚」と書いてそう読むみたいです。

納豆を食べて育った豚さんなんですね。渋い育ち方やな~。

納豆が肉質に及ぼす影響が楽しみです。

 

来たあっ!美味そう~。いただきます。

納豆感は全く感じませんが、とても柔らかく、甘みのある美味しい豚さんでした。

マスタードとの相性も抜群です。

珈琲も美味しく、いい朝昼食になりました。

納豆を食べて育った豚さんを、納豆を毎日食べているおっさんが食べるという、よくわからない食物連鎖の姿がそこにはありました。

ごちそうさまでした!

最後まで僕ら以外のお客さんは来ず、窓から素敵な田舎の風景を眺めながら、めちゃめちゃ静かな良い時間を過ごせました。

さて、ここから元の道に戻れるのか?

適当に走っていたら戻れました。しかしもう一度あのお店へ行けと言われても・・・たぶん行けませんね。

 

そしてここから程なくして、本日の目的地に到着。

駐車場に渋い車が停まっていたので、周りはガラガラだったのに隣に停めました。

 

本日訪れたのは、

 

「付知峡」

 

長野県との県境近く、中津川市の最北部に位置する桃源郷

森林浴の森日本100選、岐阜県名水50選など、数々の称号を持つ景勝地ですが、僕は「~選」というのはあまり信じていないので、自分の目で確かめようと思います。

ここの「観音滝&不動滝」という滝の映像が異常に涼し気だったので、とても楽しみです。

駐車場に居る今の時点では、涼しさとは無縁の灼熱地獄ですが、本当に涼しくなるのでしょうか?

 

ここが散策路の入り口なのですが、右側のお店には、ちょうどお昼時だったこともあり、凄い人だかりが出来ていました。

カフェで事前に食事を済ませておいて良かったです。

なっとく豚さん、ありがとう。

 

それでは、右の団体名が書かれた看板にある名鉄観光バス ドラゴンズパック」という文字を気にしながら、散策開始!

 

いきなり下り坂です。

散策路は整備はされているものの、結構ハードな路面の所も多く、登山靴がベストですが、せめてスニーカーじゃないと無理です。サンダルなんて駄目ですよ~。

そして歩き出してしばらくすると、涼し気な轟音が聞こえてきました。

 

観音滝に到着!

 

え!?も、もう到着??ここが付知峡のハイライトじゃないの?

まあいいか。とても涼しいです。

よく滝へ来ると皆さん口々に「マイナスイオンが出てる~」とか言いますが、この滝からはマイナスイオンどころではない、「何らかの凄いイオン」が出まくっていました。

涼しーっっ!!

水が綺麗だぁぁぁっ!!

 

観音滝

凄まじい水量を誇る名爆を、すぐ間近に見ることが出来ます。

不動滝

そして下を覗くと見えるのが不動滝。

こちらの水流は観音滝よりも更に凄く、見ていると吸い込まれそうで、恐怖すら感じました。

それにしても涼しい!

ここでガリガリ君を食べたら冷えすぎてお腹を壊すでしょう。

ここから離れたくなーい!

でも次々と人が降りてくるので、いつまでも陣取ってはいられません。

次へと進みます。

名残り惜しいなあ。ありがとう、観音滝と不動滝さん!

 

序盤に早くも姿を現した名瀑に感動した一行でしたが、問題はこの先でした。

 

吊り橋を渡ったり、

 

吊り橋を再び渡ったり(この橋の下に「仙樽の滝」というものがあったらしいのですが、気づきませんでした)、

 

上を見上げると爽やかな木漏れ日が・・・

 

暑っっ!!

 

どこが爽やかやねん。木漏れるなあっ!

 

この後は大した山場もなく、散策は終了しました。

私は提言します。

 

「観音滝&不動滝が最後になるように散策順路を変更してください。」

 

歩き出してすぐに訪れるクライマックス。

いきなり犯人がわかってしまう推理小説を読んだような気分になりました。

これはもったいない!

森の中を歩いて歩いて、力尽きる寸前に名瀑が現れた方が、感動は何十倍にも膨れ上がると思います。

 

でも、「あまり歩かずに滝で涼みたい」というナマケモノ星人の人々にはお手軽でいいかもしれませんね。

 

まあとにかく、不動滝周辺は最強の避暑地であることは間違いありません。

「付知峡ブルー」と呼ばれる美しい水の流れと合わせて、身も心も涼しくなりました。

さすが清流の国、岐阜県

魅力度ランキングぶっちぎりの第一位です(僕の中では)。

 

さて、大阪へ帰ってからは、

今日もこれで涼を取ります。

 

お前が一番のナマケモノ星人だ。

 

今日の1曲:ガロ「水色の世界」