がっちの航海日誌

日々の些細な出来事を、無理やり掘り下げます。

パンカラトの異次元モーニング

最近、JR大阪駅周辺が大変な賑わいを見せています。

駅前に完成した2つの大型商業ビル、「KITTE大阪」「イノゲート大阪」に加え、

まだ未完成ではあるものの、遂に半分だけ姿を現した噂の施設、

「グラングリーン大阪」!

昭和な風景が残っていた大阪駅北側のだだっ広い土地が一掃され、昭和世代の思い出を吹き飛ばしながら造られた、梅田のラスボス的な商業施設。

しかし目玉となるのは施設よりも、大都会のど真ん中に現れた緑あふれる空間。

地獄のコンクリートジャングル地帯、梅田に憩いの場所が出来たとあって、関西では大きな話題となっています。

意外と新しいものが気になる性質の僕もオープン直後に行って来ました。

そこで抱いた感想は、

「暑い」

「人が多い」

「施設内にそそられるお店がない」

以上。

 

終わり!?

 

最近、やたらとグラングリーン大阪を絶賛している記事やテレビ番組を見かけるんですけど、ほんまにそう思ってるのか?って感じです。

まだ半分だけのオープンなので、なんか中途半端な印象です。

あまりにも暑いので大きな屋根のあるスペースに避難したのですが、

座れる椅子の数が少なく、僕の嫌いな「椅子取りゲーム」の様相を呈していました。

でも話題の施設というだけあって、次々に人が押し寄せてきます。

 

逃げろ!!

 

フッフッフッ。人々がグラングリーンに引き付けられている隙に、僕は静かな場所で優雅なひと時を過ごしてやるぞ。

 

そんなわけで日を改めて向かったのは、梅田から南東へ移動した所にある、

 

「北浜」

 

大阪証券取引所があり、周辺に大きな銀行が立ち並ぶ「エリート臭」がプンプン漂う街。

グルメ処もセレブな雰囲気のある、というか実際にお高いお店が多いという印象です。

なので普段は用事がありません。

しかしその北浜に「恐ろしくクオリティの高いモーニングが食べれるお店がある」と聞いて岐阜モーニング協会・関西エリアマネージャーの血が騒ぐのを押さえることが出来ませんでした。

 

お店の開店時間は8時。開店前から並んでいるという話を聞いたので、30分前には到着しようと綿密に出発時間を調整していました。

 

ところが出発直前、乗る予定だった阪急電車が事故の為に運転見合わせという不運!

 

これが仕事の時だったら、「全てを電車が止まっているせいにして、思い切りゆっくり行ってやろう」という思考が働いていたことでしょう。

しかしこの日の僕は違いました。

頭の中を鉄ちゃんばりに各鉄道会社の路線図が駆け巡り、瞬時に別ルートを設定。

すぐに家を出発し、JRと地下鉄を乗り継いで北浜へと向かいました。

その凛とした姿には、エリアマネージャーとしての使命と責任感が滲み出ていました(会社に行く時との温度差)。

淀屋橋から歩いて北浜へと向かいます。

阪急であれば直接北浜駅まで行けたのでかなりのタイムロスですが、なんとか8時には行けそうです。

レトロな近代建築と最新のビルが混在する素敵な中之島

でもそんな街にも自転車が打ち捨てられています。それが大阪。

ええかげんにせえよ。

中央公会堂を横目に見ながら、東へ少し歩くと北浜です。

休日の朝は人が少なくて静かです。車は普通に多いですが。

そしてトラブルを乗り越え、到着!7時50分に着きました。

 

ザ・ロイヤルパーク・キャンバス 大阪北浜

大阪証券取引所のすぐ隣りに建つ、いかにもインバウンド狙いな感じのするホテル。実際、多くの外国人の方が周辺をウロウロしていました。

そして建物のど真ん中に大阪メトロ「北浜駅」の3番出入口があるという衝撃映像。
駅前ではなく、駅上のホテルです。

この3番出入口のすぐ横にあるのが、本日の目的地。

 

パンカラト ブーランジェリー&カフェ

12年連続でミシュランの星を獲得した心斎橋の超一流フレンチレストラン、

リュミエールの唐渡シェフが手がける高級パン屋さん&カフェ。

リュミエールで提供されるのは、フレンチでは必須のバターや生クリーム、小麦粉を一切使わず、野菜の旨味で味付けをした、「健康」に徹底的にこだわった料理(行ったことないけど)。

その姿勢がこのパン屋さんにも注ぎ込まれているそうで、健康を考えたオーガニックな素材を生かしたパンがずらりと並んでいるそうです。

 

そしてモーニング。

美味しいパンと、リュミエールの流れをくむ料理を味わえる贅沢な朝食プレートが出てくるそうです。

しかも8時から14時までモーニングを注文できるという、岐阜県のような時間設定。

期待が高まると同時に、お値段への恐怖心も高まります。

 

開店時間10分前に着いたので、もう行列が出来ているかと思いきや、カップルが1組いただけでした。よし!モーニングの神様、ありがとう!

お店の前には唐渡シェフの理念が書かれたボードがあるので熟読しながら待ちました。

リュミエールのイメージからして、セレブな雰囲気の人々が集まって来るのを恐れていましたが、前に並んでいるカップルも、後から来た人も普通の庶民臭がする人々でホッとしました(失礼か)。

 

あっという間に8時になり、開店!この時にはかなりの人が並んでいました。

店内はそれほど広くなく、2人用テーブルが4つと、カウンターのみ、全17席。

僕らはテーブル席へ。ドキドキしながら注文します。

モーニングセットは何通りか選べるようになっています。

パンを1個か2個にするか、パンを自分で選ぶかお店のおまかせにするのか、ドリンクを付けるのか、パンをサンドイッチにするのか、等々で値段が変わってきます。

 

僕らは自分で選ぶパン2個のセット+ドリンクを注文。

自分で選ぶパン2個のセット、値段は1540円!(税込み)

ドリンクは別途330円!(税込み)

合計1870円!!

 

・・・モーニングやで。岐阜やったら4軒回れまっせ。

高い!高すぎる!

とこの時は思っていました。しかしこれが、全然高くなかったのです。

 

まず、パンを選びに行きます。

ショーケース内に広がる絶景。これに勝てるのは穂高連峰ぐらいでしょう。

1つ300円~400円ぐらいの高級なパンが並んでいます。

どれも美味しそうで、きのこの山にするか、たけのこの里にするかと同じぐらい悩みました。

そして着席して待つこと5分。驚きのプレートが降臨。

 

うおおっ!野菜モリモリ!!

 

スープとミニサイズの紅茶が付いているので、ドリンクを頼まなくてもよさそうです。

 

パン2つがザ・たっちの幽体離脱のネタのように重ねられています。

上がくるみのデニッシュ、下がいろんな具材がてんこ盛りのバゲット

そして何と言っても凄かったのが、

野菜が入り乱れるプレート。

サラダというレベルではありません。1つ1つの野菜がとても丁寧に調理されており、めちゃめちゃ手間暇がかかっています。

そして野菜がとにかく甘くて美味しい!

今まで味わったことがないような深みを感じさせる味わい。

リュミエールで使われている産地直送のこだわり食材が惜しげもなく投入されているそうです。

さすがリュミエール!(行ったことないけど)

唯一の肉っ気であるソーセージが、女子ばかりの部活の中での唯一の男子部員のように気まずく横たわっていますが、なかなかいい仕事をしてくれています。

ボリュームもあり、少食の人ならこのプレートだけでお腹いっぱいになると思います。

パンも1つがかなりの食べ応えなので、お腹いっぱいになりました。

 

珈琲も抜群の美味しさです。

 

このセット・・・安いぞ!!

パン2つで既に800円ぐらいしますからね。

それを引いた値段でこの豪華な野菜プレートが食べれるなんて、激安です。

モーニングとして考えると高く感じますが、冷静に内容を見ると絶対安いです。

朝からそんなに食べれないという人は、14時まで注文できるので、ランチとして行ってもいいと思いますよ。十分お腹いっぱいになれます。

 

普段は行くことはないであろう(行けない?)超一流フレンチレストランの凄さを感じることが出来ました。

ごちそうさまでした!

パンカラトでの異次元のモーニングを体験した1週間後、第2回目のモーニングサミットに大阪代表として出席するべく、僕は聖地に向かいました。

 

やっぱり岐阜がええなあ~💛

 

大きな駅前なのにこの静けさ。

しかしこの町には、恐るべきモーニング処が群雄割拠しているのです。

この時の模様は、また次回!

 

今日の1曲:Art Blakey & The Jazz Messengers「Moanin'」