がっちの航海日誌

日々の些細な出来事を、無理やり掘り下げます。

潜入!憧れのキッチン飛騨へ

年に何度も飛騨へ旅行にいきますが、今まで飛騨牛をお店に食べにいくことがありませんでした。

常宿「槍見館」の夕食で必ず飛騨牛のすき焼きかしゃぶしゃぶが出てくるので、わざわざお店に行って食べなくてもいいと思っていたのです。

旅行代の大半を占める宿泊代と交通費。

せめてお昼ご飯代は抑えようと、リーズナブルな地元のB級グルメを狙って食べていました。

恐ろしく美味しい飛騨の郷土料理の数々。

別に飛騨牛のお店なんかに行かなくても十分過ぎるほど満足できるランチをいただけます。

しかし同時に、僕はある負い目を感じていました。

 

「あの男はあれだけ飛騨を訪れながら、未だに飛騨牛のステーキを食べたことがないらしい。」

「あの男はまだ飛騨牛の本当の姿を知らない。」

「あの男はパチモンだ。飛騨へ行く資格などない。」

 

と誰かに言われている気がしていたのです(誰に?)。

 

しかし今回、遂に、遂に飛騨牛の名店へ、ステーキを食べに行く運びとなりました!

 

その原動力となったのは、

「がっち夫婦、今年で結婚20周年を迎えました!」

という大きな大義名分。そんな時でないとなかなか行けない、ずっと憧れていたお店へ行ってきました。

 

そして出発の日が近づいたある日。

まるで結婚20周年を祝うかのように、

 

台風21号発生!

 

どついたろか。

何で11月に台風やねん。でももう後には引き下がれません。

大雨への不安が増す中、大阪を出発しました。

小さな車を無理やり激走させること約5時間。雨の飛騨高山に到着。

う~ん。高山は雨でも雰囲気がいいね~。かなり降ってましたけど。

飛騨高山のシンボルとも言える赤い中橋を渡り、まずは岐阜モーニング協会の村井会長へご挨拶。

しかし時計を見るとお店の予約時間が迫っていたので、ゆっくりお話しする間もなく、そそくさとお店へ向かいました。

会長、また今度ゆっくりと!

 

超有名観光地高山陣屋の横の路地へ入って行くと、憧れのお店に到着です。

今まで何度かお店の前を通ったことはあったのですが、踏み込む勇気がありませんでした。

しかし今日は違います。

フッフッフッ、ネット予約なんてしちゃってるのです(調子乗ってんな~)。

ステーキハウス キッチン飛騨

つ、遂に中へ入る日がやって来ました!

今思えば、僕がこのお店を予約したことで大気が不安定になり、台風が発生したのかもしれません。

ドキドキしながら、挙動不審気味に入店。

入るとお土産コーナーとレジがあり、店内へは更にもう1枚扉をくぐります。

席と席の間隔がとても広くとってあります。

これなら隣の席でダミ声のおばちゃんが喋っていても気になりません。

僕らはちょっと隠れた落ち着ける席へ。

スタッフの方もとても感じが良く、早くも居心地がいいです。

いかにも高級ステーキ店らしい雰囲気に飲まれそうです。

 

お店のこだわりが書いてあります。「プレゼ&ソテー」って何だろう?

 

ううっ・・・普段はモーニングのメニューばかり見ているので、目がクラクラしそうです。

 

「さあ、好きなだけ食べろよー!」(わしの財布じゃー!)

 

注文は悩みに悩んだあげく、お店イチ押しの「サーロイン」にしました。

ただ、同じサーロインでも「A4ランク」「A5ランク」を選ぶようになっていて、更に悩みが増していきます。

 

「A5でお願いします。」

 

結婚20周年というキーワードに背中を押され、強気の注文に打って出ました。

 

ドキドキドキ。この水もA5ランクに違いない。

 

まずは生ハムのオードブが運ばれてきました。

いつも食べているパックのハムは一体何の肉なんだろうか!?と思ってしまうぐらいの違いを感じます。

しっかりと肉の味がするハムをサポートする新鮮な野菜。

飛騨は野菜も絶品なので、ハムに負けていません。

これもA5ランクだ(誰の基準?)。

そしてこの後しばらくして、本日の英雄が登場しました。

 

「それでは皆さま、拍手でお迎えください!本日のスペシャルゲスト、飛騨牛五郎さんです!」

 

わー!パチパチパチ

 

「わいが飛騨牛五郎やで!いっぱい食べて大きくなれよ。」

 

五郎さん、さっそくいただきます!

 

!???

 

な、何だこれは!??

柔らかくて、口の中でシューッと溶けていくのは予想通りでしたが、そのシューッとなる時に口中に広がる芳醇な旨味は一体!??

初めての感覚です。

いつまでも口に肉の美味しさが残る感じです。

これが本物のステーキなのか!

ええ顔しとるわ五郎さん!

焼き加減はお店推奨のミディアムレアで。

絶妙です。

そして更なる驚きをもたらしてくれたのが、

このソース。

僕はステーキは塩で食べたいので、ソースには興味がなかったのですが、もったいないので少し付けて見ると、

美味っっ!

何じゃこの美味しさ!

ありがちなステーキソースではなく、デミグラスとも違う衝撃の初体験ソース。

肉なしでもこれだけでご飯が進んでいきそうな勢いです。

この後、塩とソースで交互に食べているうちに、すぐに食べ終わってしまいました。

試食に、とこれもお店の看板メニューであるカレーを少し付けてくれましたが、僕はお店に入る前、お土産コーナーでこのカレーが売っているのを見ていました。

ふふん、そんな手には乗らないぞ。でも美味しいね、カレー。

 

シメの珈琲もぬかりなし。

ごちそうさまでした!

やはり本物は違いますな~!来年は結婚21周年記念に行こうかな(財布は大丈夫なのか?)。

 

帰りにお土産コーナーを物色しましたが、カレーを買うとお店の思うつぼなので買いませんでした。

代わりに買ったのは、

噂の「ハンバ具ー」

これがまたとんでもない逸品だったのですが、ハンバ具ーに関してはnoteの方のショートブログで詳しくレポートしていますので、マニアな方は覗いてみてください💛

        ↓

 

遂に長年の夢であったキッチン飛騨に行くことが出来ました。

飛騨牛ステーキの凄さもさることながら、スタッフさんの接客の気持ち良さ、店内の居心地の良さ、どれをとっても超一流のお店でした。

また来れるように、大阪へ帰ったら頑張って働こう!

 

夢の飛騨旅行から日常生活に戻り、食生活も日常に戻りました。

仕事から帰宅し、いつものように豚肉ともやしを蒸し焼きにしてポン酢をあえる超簡単料理、「不思議もやし豚」を食べながら思いました。

 

「この無名の豚さんも悪くないな。」

 

日常と非日常、どちらも愛おしい大切な時間です。

 

今日の1曲:C.C.R「雨を見たかい」