近年、気候変動で季節感というものが狂いまくっていますが、かつてはお盆休みとイコールであったはずの「お墓参り」までもが夏の風物詩ではなくなってきました。
盆休みが取れない職業ということもあるのですが、休めたとしてもあの地獄のような暑さの中、お参りしようという気になれません。
お墓の前で手を合わせていたはずが、ふと気づけばあの世に到着していて、そのまま自分がお墓の住人になっていた、という衝撃の展開だけは避けなければいけません。
という理由からここ数年は、秋にお墓参りに行っています。
今年も涼しくなったのか暑いのかよくわからない10月某日、お墓参りへと行ってきました。
京の都への「鯖街道」の起点として名を馳せる海産物王国。
特に大きな鯖を丸ごと串刺しにしてじっくりと焼き上げる「鯖の浜焼き」は世界一の魚料理、と言ったら過言ですが、2、3番目ぐらいには入りそうな至高の逸品。
今年もお昼ご飯には鯖の浜焼きを食べようと、出発前日、名店中の名店「中村商店」へ予約の電話を入れました。
しかし・・・
その日は店主の「ひいちゃん」が「用事があるから出かけなあかんねん」ということで臨時休業でした。
自由か。
うん。それこそが中村商店だ。また来年お願いします!
お墓参りの9割の楽しみがこれで失われてしまいましたが、あくまでも目的はお墓参りなので、とりあえず小浜市へと向かいました。
もちろん、僕が小浜国の王子サバスッキャネン・ガッチだということは隠し、お忍びで訪れました(それ意味ある?)。
到着したらまずはこの場所へ。
道の駅 若狭おばま
例年通り、ここで小浜の守護神として活躍するご意見番「さばトラななちゃん」にご挨拶。
ななちゃん、まいど!
あ、あれ・・・!?
色気づいとる!
昨年までは口紅以外はノーメイクだったのに・・・。
「あら、王子!今年も来たのね。」
言葉遣いまで変わっとる!
女性ってメイク一つで性格まで変わるんですね~。怖~。
ななちゃんショックを引きずりながら、がっち王家のお墓参りを済ませ、問題のお昼時間になりました。
鯖で有名な割に、鯖の浜焼きを食べられるお店が極端に少ないという闇を抱える小浜市。
しかし浜焼きにこだわらなければ、鯖を食べられるお店は他にも存在します。
今回訪れたのは、
ほろ酔いベル
ではなく、その前にある、
お食事処 みつや
小浜駅前の商店街から1本路地に入った所にある、いぶし銀なお店。
店内も観光客を狙ったところのない、飾らない雰囲気。
こちらでは、「醬油干し」と「塩焼き」の2種類の鯖を食べ比べられる定食があります。
若狭路鯖定食
右側に「塩焼き」。
こちらは日本全国で食べられる想像通りの味。しかし小浜で食べるとより美味しく感じるのは何故でしょうか。
そして左側に「醤油干し」。
こちらはなかなか他の地域では食べれませんよ。じわ~っと染み込んだ醤油の深い味わいと、じゅわーっと溢れる脂の洪水。
こっちが大きい方がいいのに、と思いますが、こちらの方が手間暇がかかるんでしょうね。浜焼きに迫る逸品です。
中村商店の代打として見事な仕事を果たしてくれました。
ごちそうさまでした!
鯖を食べるとコーヒーが飲みたくなります。
カフェを求めて町をぶらつきました。
「るろうに剣心」に出てきそうな、素敵なレトロモダン建築。
ここは何と現役の歯医者さん。
見てるだけで虫歯が治りそうです。
小浜は「若狭の小京都」と呼ばれるだけあって由緒ある寺社仏閣も多数。
「王子、上から失礼します。」
うむ、くるしゅうない。
なんか落ち着くなあ。
そして神社の側にある、これまた由緒ある
パン屋さん。
石窯パンの郷 こころ
地元の人々にも、観光客にも大人気のパン屋さん。
フッフッフッ、ここのイートインスペースでパンを肴に珈琲を飲むことにしよう(パンも食べるの?)。
さあどんなパンがあるのかな~♫
ほぼ売り切れ!!
10時開店で、この時は12時前だったのですが、既にこの状態。
しかし僕は小浜国の王子(自称)。
端の方に1つ、燦然と輝くパンが僕を待っていたかのように残っていました。
1階でパンとドリンクを注文し、2階のイートインへ。
渋いな~。
2階と言うよりは屋根裏部屋の雰囲気ですが、それがまたいいです。
いただきま~す!
くるみとメープルのデニッシュです。香ばしくて、めちゃうまでした。
上から見える景色も素敵です。
温かみのある静かな屋根裏でいただく珈琲は最上の贅沢でした。
ごちそうさまでした!
下に凄い石窯がありました。バルミューダでもこれには敵わない。
お店を出て、古い町並みが残る地域を散歩しました。
今日はがっち王家のお墓参りに来ましたが、もう1ヵ所、有名な方のお墓参りに行きました。
大河ドラマで話題沸騰中の「あの方」のお墓です。
小浜藩主、京極高次の妻にして、浅井長政の三人娘、浅井三姉妹の次女「お初の方」のそれはそれは立派なお墓が小浜市にあるのです。
って・・・
いつの大河ドラマやねん。
あれは2011年。「江 姫たちの戦国」というNHK大河ドラマが放送され、大勢の人々がお初の方のお墓参りに訪れました。
あれから早や14年。
今は誰もいません。
大河のみならず、朝ドラ「ちりとてちん」の撮影でも使われたというのに、この静けさ。ブームって怖い。でも僕は人ごみが大嫌いなので、願ったりかなったりです。
ちなみにこの階段からはお寺には入れません。
案内に従って、銀杏の臭い・・・芳醇な香りに包まれながら道をグルっと回ります。
常高寺
晩年のお初の方(常高院)の発願により建立されたお寺。
門をくぐり、右にある受付へと向かいましたが・・・
受付にも誰もいませんでした。
インターホンがあったので押してみると応対があり、「行きますね」とのこと。
それからしばらく待っていると、お足の悪いご婦人が、わざわざどこからか歩いて来てくださいました。
なんか申し訳ないです。
パンフレットをいただき、まずは資料館を見学。


狩野派の襖絵が、ため息が止まらなくなるほど見事でした。
襖絵に描かれるおじいちゃんって、大抵悪そうな顔してますよね。
悪そうやな~。
意外にも新しい感じの本堂を参拝したら、お初の方のお墓参りへと向かいます。
お墓へは、結構歩きます。
最近クマの出没が日本全国で相次いでいるだけに、こういう人気のない山道は恐怖ですね。
実際、器用に剥かれた栗が地面に散らばっていました。
クマの仕業ではないことを祈ります。
ここを抜ければ到着です。
立派なお墓が見えてきました。
おおーっ!という声が思わず漏れます。なんて神々しいんでしょう。
姉の茶々は豊臣秀吉に、妹のお江は徳川秀忠と、超メジャーな武将に嫁いでいきましたが、お初の方が選んだのは「京極高次」というマニアックな武将。
そういうところが好きやな~。
しかし三姉妹の中で、お初の方が一番幸せな人生を歩んだに違いない、と僕は勝手に思っています。
戦国時代に翻弄されたお初の方の人生。
そんな時代を生きた方だからこそ、僕はお墓に世界平和を祈りました。
さあ、大事な2つのお墓参りも済んだし、大阪へ帰ろ・・・・・
むむっ!?
こ、これはまさかの格式の高いお寺での顔出しパネル!
いや、でもこのパネル、どこから顔出すの??穴が開いてません。
ただの看板なのか??その割には顔出しパネルの雰囲気が強すぎるぞ。
その謎は裏を見ると解決しました。
好きな顔を跳ね上げると顔出し穴が出現する仕組みでした。
画期的な構造です。
これだと顔を出していない穴が空白になることがありません。
ノーベル顔出し賞受賞!!
ま、とりあえず・・・
イエイ。
まさかの場所で顔を出せて感動を隠し切れない王子。
感謝の気持ちを感じながら今度こそ帰路へ・・・
イエイ。
何回顔出しとんねん。
怒涛の顔出し2連発に感動し、王子は満足気に大阪へと帰って行きました。
何しに来たんじゃ、お前。
今日の1曲:Stevie Wonder「Too High」
