(前回の続き)
秋の2泊3日飛騨旅行、2日目。
2泊3日の2日目というのは、どう考えても旅行のメインの日ですが、天気予報は100%の雨予報。
しかし僕は最近、気づいていました。
「テレビのチャンネルによって全然予報が違うぞ。」
そこでいろんなチャンネルやアプリで複数の天気予報をチェックしました。
すると!
全部雨予報でした。
ガボーン!
しかしそれでも僕は諦めません。奥飛騨という地域の気象状況の特異さをこれまでの旅行で何度も経験していました。
天気予報が雨でも晴れる時もあれば、旅館の上空だけ晴れていたり、山の向こうの長野県側に行けば晴れていたり、と何回も奇跡的な事象が起こっていたのです。
今回も何かが起こるに違いない。
そう信じていました。
起こりませんでした。
槍見館の横を流れる清流、蒲田川が激流になろうとしていました。
北アルプスはおろか、近くの山すら見えない悪天候。こうなるともう、晴れてくることはありません。
晴れてなんぼの奥飛騨。
1日中、旅館でゆっくりするのも考えましたが、すぐに予定を入れたがる日本人の悪い癖が出てしまい、とりあえず出発しました。
実は前日、雨が降ってどうしようもない時の予定を立てていました。
本来、高山に到着した時にやろうとしていた「地元のおにぎり屋さんに行く」というのを旅行のメインに据えるという、大胆なプランです。
しかしこの大雨の中、おにぎりを河川敷で食べるわけにはいきません。
といって車の中でおにぎりを食べて帰って来るというのも悲し過ぎます。
追い詰められた僕は、最後の切り札に全てを賭けました。
「飛騨で困ったことがあったら、あの男に聞け」
僕の頭の中で、さるぼぼが囁いてきました(病院へGo!)。
岐阜モーニング協会の会長にして飛騨高山レトロミュージアムの館長、村井会長に一縷の望みをかけてLINEをしました。
「雨の時に、おにぎりを屋根の下で食べられるフリースペースはありますか?」
このよくありそうな、わがままな観光客からの質問のような難題に対し、さっそく会長から返答が。
「ありますよ。」
あるのかー!!さすがやで会長!聞いてよかったー!!
すぐにそのフリースペースの情報が送られてきました。
それを見て思い出したのですが、以前に会長のブログで見たことがある施設でした。
会長、いつもありがとうございます!
という経緯があったので、大雨の中、意気揚々と高山の市街地へと向かったのでした。
今日は欲張らずにおにぎりだけ食べて宿へ帰り、晩ごはんの後、部屋で阪神 VS ソフトバンクの日本シリーズをゆっくり観戦するというスケジュールです。
移動する間もずっと雨が降り続いていました。弱くなる気配もありません。
それでも市街地に着くと、凄い数の人々が町を歩いていました。
雨で山の方へ行くのを諦めた僕のような人々がたくさんいたのでしょう。
ちょうどお昼前だったこともあり、飲食店の前にはどのお店も行列が出来ていました。
おにぎり屋さんは大丈夫だろうか!?
一抹の不安を感じながら、商店街にある伝説のお店に到着しました。
こびしや

地元の人々から絶大な支持を受けるおにぎり屋さんにして惣菜屋さん。
心配された観光客の列は皆無。いかにもジモッティーなオーラを発する人々が少し並んでいるぐらいでした。いいぞいいぞ。
16種類もあるのか。悩ましいな~。
小浜国からの刺客として塩サバは外せんなあ。会長も勧めてたし。
10個ぐらい買いたいところでしたが、なんせ朝の槍見館の食事が凄い量なので、僕が3つ、妻が2つ、プラス唐揚げ100gと控えめに購入しました。
驚いたのはお値段。
大阪のおにぎり専門店に行くと、1つ300~400円もすることも珍しくないですが、こびしやに並んでいたのは、ほとんどが100円台!
僕が買ったものの中で最も高額だった天むすにしても210円。
結局2人分の会計で1,150円。
安っっ!!
今やコンビニのおにぎりでも1つ200円する時代なのに・・・。
支払い方法が現金のみなのも僕好みです。
では、教えてもらった無料の休憩所へと向かいます。
無料バンザーイ!
しかし雨足はどんどん強くなってきました。
商店街から、宮川の手前の道を少し北上すると無料休憩所に到着しました。
飛騨高山にぎわい交流館 大政
こんな立派な建物が無料で使えるなんて、信じがたいです。
ほんまや。はっきり無料と書いてあるぞ。ありがたや~。
更に雨足が強くなってきたので、逃げ込むように中へ。
外が雨なのを忘れてしまうほどの、明るくて落ち着ける空間。ホッとします。
2階も行けるようです。2階へは靴を脱いで上がるのですが、
この靴箱、めちゃめちゃお洒落やな~!飛騨の匠感がバリバリです。
スタッフさんに声をかけて、2階へ上がります。
そうそう、こちらの施設にはスタッフさんが何名か常駐しています。
無料の休憩所って無法地帯になりがちですが、スタッフさんのおかげで見事に秩序が守られています。素晴らしいですね。
階段までええ感じです。上はどうなっているんだろう?という期待をあおります。
色とりどりのさるぼぼ親子がお出迎え。
そして大政のルールが記されたプレートが置いてあります。
・ゴミは持ち帰る
・飲酒禁止
・横になって寝ない
・荷物を置いたままにしない
・戸を閉めない
・2階へ上がる時は靴を脱ぐ
・3時間を目安に
以上が大政、鉄の掟。これを守れない人は飛騨高山から永久追放です。
まあよく読むと当たり前のことが書いてあるだけなのですが、当たり前のことが出来ない人が多いですからね。ルールを明記するのはとても大事です。
なんか奥に素敵な部屋が見えてきたぞ。
素敵にも程があるわっっ!!
ほ、ほんまにここ無料なのか!?
よくある健康食品ショップみたいに、無料で釣っておいて後で高額な何かを買わされたりしないだろうか??
窓からは宮川がちらりと見えます。晴れていればあそこで食べていたはずですが、この空間も河川敷に負けていません。
しかしこの空間を独り占めするのは気が引けたので、逆側にある少し小さめの部屋でおにぎりをいただくことにします。
こっちも十分贅沢ですけどね。
それにしても全然人がいないなあ。古い町並みの人ごみがウソのようです。
雨の中で並んでいる人々、お疲れ様!
それでは、贅の限りを尽くしたランチ時間の開幕です!
こんな極上空間でこびしやのおにぎりがいただけるなんて・・・。
これより三役の入場です!(何が?)
どどんっ!
一糸乱れぬ見事な隊列。横綱天むす山を先頭に三役揃い踏みです。
会場のボルテージは最高潮に達しました(2人しかいないぞ)。
天むす山の足の上げ方が芸術的です。アーティスティックスイミングの大会であれば、間違いなく金メダルでしょう。
いいね~。いつまでも観ていられるなあ。では、いただきます!
僕は天むす、塩サバ、赤かぶらをいただきました。
美味っ!!
というのは予想通りでしたが、驚いたのが具の入れ方。
真ん中にドンと具が入っているのではなく、全体に混ぜ込んであるタイプ。
しかもかなりの量が全体に行き渡っているので、最初から最後まで具を味わうことが出来ます。
混ぜれない天むすの場合も、ズドン!と大きなエビが上から下までを貫いているので、最後まで具を堪能出来ます。塩サバも、赤かぶらも、もっともっと食べたくなりました。
このクオリティにしてあのお値段。
家の近所にこびしやがあれば、年間おにぎり消費量はえらいことになるでしょう。
そして豪華ランチに華を添えてくれたのが、
からあげ。
最近流行りの「ジューシーな」とか「醤油が染み込んだ」とかではなく、昔ながらの素朴でありながら病みつきになる味わい。
子供の頃、商店街の鶏肉屋さんで買い食いした「あの」からあげです。
おにぎりとの相性も抜群。これも安かったなあ。最高過ぎるでこびしやさん!
リピート率100%です。
ごちそうさまでした!
再び大雨の中、外に出ました。
大政の前にあるマンホール。何やらとても貴重なものらしいのですが、僕には全く価値がわかりません。
雨が降ったら降ったで、この町は風情があるなあ。ズボンは濡れてきたけど。
今度はこの下の河川敷でおにぎり食べたいなあ。靴の中まで濡れてきたなあ。
あの上品な流れの宮川が激流に。全身が濡れてきたぞ。
この後、村井会長へ謝意を伝えにレトロミュージアムへ向かいましたが、入口が人で溢れかえっていた為、断念。
会長、ありがとうございました!またモーニングサミットでお会いしましょう!
高山陣屋の側にあるみだらし団子屋さんも閉まっていたので、奥飛騨へ帰りました。
ほんまにおにぎりを食べに行っただけの行程になりましたが、とても満足のいくお出かけになりました。
それもこれも、こびしやさんのおにぎりと、大政さんのおかげです。
特に大政さんのスタッフさんの良い環境を守ろうとする心意気には胸を打たれました。
あの空間がなければ、雨に打たれた記憶しか残らなかったでしょう。
さあ、帰って日本シリーズをゆっくり観戦しよう!
しかしこの後、更なる災害級の出来事が待ち受けていました。
旅館で晩ごはんをいただいてから部屋へ戻り、テレビのスイッチをつけました。
すると・・・
阪神が9対1でリードされていました。
ま、まだ3回やで・・・。
この後、連敗続きでソフトバンクが優勝したのは皆さんご周知の通りです。
そら大雨も降るわ。
今日の1曲:イルカ「雨の物語」