がっちの航海日誌

日々の些細な出来事を、無理やり掘り下げます。

トラン・ブルー ~ 飛騨のパン王

先生「はい、それでは学級会を始めるよ。何か言いたいことのある人。」

「はい、先生。」「何かね、暮江間君。」

暮江間「がっち君がブログの中でパン屋さんを紹介するコーナーがあるんですけど、『パンをたずねて三千里』とか言ってるくせに、大阪の近所の店にしか行ってないと思うんですけど。これはタイトル詐称に当たると思うんですけど。」

先生「どうだね?がっち君。」

がっち「いえ、先生。それはたまたま良いパン屋さんが近所にあったというだけなのです。そろそろそういう声も上がるかと思い、次回は岐阜県高山市のパン屋さんを紹介しますよ。」

先生「ということだが、それでよいかね、暮江間君。」

暮江間「でも先生、がっち君は年に何度も高山へ旅行に行っていると聞いたことがあります。それは旅行のついでに立ち寄っただけだと思うんですけど。」

先生「そうなのかね?がっち君。」

がっち「いえ、そんなのは完全に言いがかりですよ。僕は本当にパンを買う為に岐阜へ行ったのです。その為ならそれぐらいの距離どうってことないですよ。先生も僕のパンに対する熱意はよくご存じのはずでしょう。」

暮江間「日帰りで?」

がっち「と、泊まりで。」

暮江間「パン屋に行くだけなら、日帰りで十分だと思うんですけど。ガソリン代、高速代、宿泊費、そんなに使ってパンを買いに行くだけだなんて不自然だと思うんですけど。」

がっち「くっ、りょ、旅行のついでに、パ、パン屋へ・・

うるさいぞっっ!暮江間ぁぁぁっ!!」

「飛騨高山」「パン」。この2つのキーワードを聞くと全国のパン好きは間違いなくこのお店を思い浮かべることでしょう。

f:id:gatthi:20200829175705j:plain「トラン・ブルー」(TRAIN BLEU)

パン好きなら知らぬ者はいない、全国にその名を轟かす超有名店です。こちらのパン職人の方、パンの世界大会で3位になったとかなんとか、とにかく凄い人らしいですよ。

休日だと、とんでもなく待たないと中に入れませんが、今日は平日の昼も過ぎようという時間。少し待つだけで入れました。今はコロナ対策の為、1組ずつしか売り場に入れないようになっています。自分で取るのではなく、対面販売です。

f:id:gatthi:20200829184700j:plainお店に入る前からすごいいい匂いが周辺に漂っています。この辺りの空気はパンでできているのかと思うぐらいです。急にお腹が減ってきました。では、店内へ。

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そんなに広いお店ではありません。小じんまりとした感じです。前の一組がお買い物中なので、ソファにかけて声がかかるのを待ちます。そこから売り場が見えるのですが、見るからに美味しそうなパンがずらりと並んでおり、選択が難航するのを予感させます。今のうちにある程度の目星をつけておこうと売り場を見まわしましたが、どうしても奥の方までははっきりと見えません。それでも視力検査のように奥へ鋭い視線を送ります。前の一組の方、さぞ僕の視線を感じただろうと思いますが、そういう事情なんです。すいませんでした!

そして僕らの番。遊園地のアトラクションで散々待ってから順番がきた時のようなワクワク、ドキドキな高揚感に包まれました。

予想通り、選択は難航を極めましたが、とにかく「今食べたいもの」を感性の赴くままに注文しました。買ってから場所を移動してすぐにいただく予定なのですが、目の前のあまりにも美味しそうなパンの数々に圧倒され、よだれが今にも垂れ下がりそうです。「待て!」と言われて必死に我慢するワンちゃんの気持ちがよくわかりました。

その時、せっかく遠方まで来たので今食べる分だけではもったいないと思い、大阪へ帰ってから食べる用の食パンを買いました。スライスしてもらったのですが、店員さんから衝撃の告白が。

「すいません、1枚だけ、すごく分厚くなっちゃいました。」

何ぃっ!・・・いいよ~。」

「い、いいんですか?」

「いいよ~。だってその分厚さ、すごく美味しそうじゃないか。」

では、場所を移動して日本代表のパンをいただきましょう!

f:id:gatthi:20200830183624j:plain道の駅「ななもり清見

中部縦貫自動車道、高山西インターチェンジの目の前にある道の駅です。ここで山を見ながらトラン・ブルーを味わい、そのまま大阪へ帰ろうという目論見です。

f:id:gatthi:20200830184258j:plain特等席をキープ。待て!解除!それでは、いただきま~す。

f:id:gatthi:20200830184730j:plainさあ出てくるぞ~この中からヤバいのが。 

f:id:gatthi:20200830184856j:plain飛騨牛カレーパン

出たあっ!飛騨の伝家の宝刀、飛騨牛。この名前がついているだけで手を伸ばしてしまう驚異のブランド力。トラン・ブルーのパンとの夢のコラボ。想像以上の化学反応が起きていました。がっち選手、1ラウンド目で早くもダウン!

f:id:gatthi:20200830185423j:plainクロワッサン・ソーセージ

この組み合わせのパンはどこのお店でも見かけますが、こんなに素敵な見た目の物はなかなかお目にかかれないです。ハーモニカみたいです。このクロワッサン生地のまた美味しいこと!がっち選手、2ラウンド目も再びダウン!カウントぎりぎりで起き上がりました。

f:id:gatthi:20200830190431j:plainベーコンチーズロール

これもよくある組み合わせですが、トランマジックにかかると、よくある味にはなりません。餃子の羽根のようにチーズの羽根がついてます。ホワッと香る生地の匂いにがっち選手、もう起き上がることができません。3ラウンド、完全KOです。カンカンカン!

おおっとトラン選手、ゴングが鳴っているのに更に襲い掛かります!ヤバいぞ、がっちが死んでしまーう!

f:id:gatthi:20200830191216j:plainミルクスティック

前回、シュクレさんでも同じようなパンを買いましたが、こっち系めっちゃ好きなんです。そしてこちらもシュクレさんと同じく神レベルのお味でした。も、もうやめてくれー!これ以上食べるとパン・ドランカーになってしまう。

おおっとここでがっち選手の妻からタオルが投げ込まれました!ゴングの後にタオルというのもおかしいですけどねー!

がっち「妻よ、俺はもう、小麦粉になっちまったよ。後はよろしく頼んだぜ。」

では、妻セレクトをダイジェストで。

f:id:gatthi:20200830192602j:plainフォカッチャ

f:id:gatthi:20200830192727j:plainクロワッサン・ロースハム

そしてこの謎の箱。

f:id:gatthi:20200830192928j:plain開けてみよう。

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ああっ!横倒しになって挟まってる!なんか中国の子供が建物の間に挟まってる映像みたい。新たな悲劇の予感。

f:id:gatthi:20200830193302j:plainシャインマスカット

無事でした!で、妻の感想。

「どのパンも、美味しいとしか言いようがない。」

わかりやすい。僕がうだうだと語るよりも伝わりやすいですね。

ごちそうさまでした!飛騨旅行の締めくくりにふさわしい晩餐でした。I'll Be Back!

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翌日の朝、家で食パンをいただきました。

f:id:gatthi:20200830202442j:plainイギリスパン 

「すごく分厚くなった1枚」をさっそくいただきます。

f:id:gatthi:20200830202627j:plainうおっ!確かに分厚い!こんな飛騨牛ステーキ食べてみたい。

お味ですか?それはもう、美味しいとしかいいようがありませんでした。

 今日の1曲:尾藤イサオあしたのジョー