近頃、岐阜のモーニングに行き過ぎて、地元・大阪のカフェや喫茶店にめっきり行かなくなりました。
「行けなくなった」と言う方が正しいでしょうか。
大阪のお店へ行っても常に比較対象が岐阜のお店である為、あまりの値段の差、ボリュームの差にアホらしくて行けなくなっていました。
岐阜モーニングと同等の内容を大阪で求めると、値段の差は倍以上、1000円ぐらいになってしまいます。
しかし以前このブログでもご紹介しました伝説の「喫茶Y」や「パンカラト」のように、1000円以上払う価値のある素晴らしいモーニングを提供するお店があるのも大阪という所。
今回もその「1000円払う価値のあるモーニング」を食べに行って来ました。
岐阜県への愛情が強すぎる故に大阪の事には関心がないように思われ、「非府民」の名を欲しいままにしている僕ですが、実際には大阪を愛し・・・ているとは言い難い。
でも大阪に生まれた以上、少しでも楽しく生活する為に良いお店を探求する気持ちは常に持ち続けています。
今回訪れたのは、曽根にあるカフェ。
さあ他県民の皆さま、ご唱和ください。
どこやねん、それ!(おい)
曽根は大阪府豊中市にあるゴチャッとした所で、お店は阪急宝塚線「曽根駅」から徒歩5分程の所にあります。
まあ特に何もない所なのですが、高校野球ファンにとっては「聖地」と呼べる場所なんですよ。
曽根駅から南へ歩くと現れる野球場、「豊中ローズ球場」。
ここは「高校野球発祥の地」として全国に名を轟かせる場所なのです。
今でこそ高校野球の聖地といえば「甲子園」ですが、第一回の全国高校野球大会(当時は全国中等学校優勝野球大会)が開催されたのは何を隠そう「豊中ローズ球場」だったのだそうです。
野球ファンには特別な地である曽根。
高校球児のような爽やかな空気が流れる朝の曽根(そうか?)で噂のモーニングを食べに行きました。
お店の駐車場はないので、すぐ近くの駐車場「パラカ曽根東町第2」に車を停めます。
ここからお店までは徒歩1分という近さ。
ところが・・・。
目をギラギラさせながら歩かないと、お店をあっという間に通り過ぎてしまいます。
道路からわずかに見えているメニュー表を確認した瞬間に、90度、左に向きます。
すると、
異常に細い路地が出現。
森の妖精にどこかに連れていかれそうな雰囲気を感じつつ、ズンズンと奥へ進んで行くと、
お店が見えて来ました。
曽根っぽくない、お洒落なお店です(おい)。
おうちカフェ 樹林
大人気の隠れ家的なカフェ。
と、この手のお店を紹介する時によく言われますが、「何故隠れる必要があるんだろうか?」といつも思ってしまいます。
朝は7時から営業しており、上質な朝食をいただけると聞いてやって来ました。
朝の開店同時に満席になる岐阜のお店とは違い、大阪のお店は開店直後に行けば空いていることが多いのですが、こちらは次々とお客さんが入って来て、すぐに満席近くになりました。
これは期待出来そうです。
温かい雰囲気を感じる店内。中庭に面した席へ着席しました。
朝ごはんセットは600円。
もちろんこれだけで済ますことも出来ますが、朝一から全開の僕の食欲がそんな事を許してくれません。
サイドメニュー(250円)の中から「だし巻き玉子」を追加し、食後の珈琲(200円)も付けました。
早くも1000円オーバーです。
ところでこちらの樹林さん、お店の外観の雰囲気から若い方が営んでいるお店だと思っていましたが、実際に働いておられたのはベテランのお母さんたち。
これがとても良い!
気配りの効いた接客と、包み込むような温かさ、年の功とも言えるアドリブの効いたトーク。
温かい店内の雰囲気と相まって、非常に居心地がいいんです。
だからなのか、客層もカップルや家族連れに混じって、お一人の男性も結構居ました。
そして朝ごはんセットですが、嬉しいのがご飯と汁物の種類を選べるところ。
ご飯は5種類から、汁物は3種類から選べます。
僕は「梅干しとじゃことの炊き込み」と「豚汁」にしました。
では、高校野球の聖地で、爽やかなモーニングをいただきます!
選手宣誓は大阪府代表、蛸焼東高校の合致主将です。
「宣誓!私は岐阜モーニング協会の精神に則り、朝から積極的にご飯をおかわりし、自身の健康増進に努めることを、ここに誓います!」
ウーーーーーーーーーーッ!
朝ごはん開始のサイレンが高らかに響き渡りました。
トップバッターは家庭的な味が炸裂する小鉢4種。
これだけで故郷の味を思い出し、涙を流す人がいることでしょう。
続いては具だくさんの豚汁。
豚汁は具の多さで真価が問われるので、合格です。
そしてクリーンナップへ。
梅干しとじゃことの炊き込み
普通、こういうのに入っている梅干しって少しだけだったりしますが、大量に入っていました。
梅干し好きにはホームランです。お米も美味い!
そして驚くべき美味しさだったのが、
4番、サード、鮭の切り身
すっごい肉厚な鮭。脂がのりまくりのリッチな食感です。これがスーパーで売っている鮭と同じ魚とは思えませんでした。
この鮭はライザップへ通っていたのかもしれません。
以上が朝ごはんセットですが、ここから恐怖の5番バッターの登場です。
だし巻き玉子
かなり大きめです。しかし美味しくてすぐに食べちゃいました。
海老が入っていましたが、とても良いアクセントになっています。
現役時代の岡田監督のようなパンチ力です。
モーニングというよりは、「ザ・朝ごはん」。
この時点で既に優勝は決まっていましたが、まだまだ試合は終わりません。
選手宣誓にもあった通り、ご飯が1回だけおかわり出来ます。
しかも1回目とは違う種類のご飯でもOKという太っ腹具合。
2杯目はじゃこ菜めしに。最高やで。
1杯目が鋭い変化球だとしたら、2杯目はド直球ストレート。変幻自在の味変で観衆を魅了します。
以上で食事は終了。食後の珈琲を残すのみとなりましたが、ここで更なる欲が出てしまいました。
プラス100円で選べるミニデザートがついてくることに気づいてしまったのです。
急遽中継ぎ投入!(ね、値段がどんどん上がってゆく・・・)。
アーモンドミルクプリンを選択。
ところがこのプリン、美味しいのですが少し甘すぎました。
最後は絶対的クローザーの珈琲が見事に締めてくれましたが、惜しくも完全試合とはならず。
ノーヒットノーランでした!(何のこっちゃ)
温かいお店の温かい朝ごはん。
結局1150円もいってしまいましたが、十分その価値のある、素晴らしいモーニングでした。
窓から見える中庭は微妙でしたが、こんな町中で中庭があること自体奇跡なのかもしれません。
そうそう。大阪の人は居座ろうとする輩が多いですからね。
ごちそうさまでした!
凄く丁寧なホームページがありましたので、貼っておきます。
↓
https://ouchicafe-jurin.1net.jp/
是非皆さまも、大阪へお越しの際は「おうちカフェ 樹林」へ行ってみてください!
ランチは予約必須だそうですよ。
いや待てよ。大阪へ観光で来た人が、わざわざ曽根にやって来るのだろうか!?
来るわけないな(こらー)。