新型コロナが落ち着きを見せ始め、せっかく人々の間で旅行への機運が高まっていたというのに、またやって来た感染の波。
しつこいな～君。みんなから嫌われてるの、わかってないの？
また行動制限が始まるのか？
このうっぷんを少しでも和らげようと、僕はとあるブログを毎日購読しています。
毎日、ということは、そう、そのブログは恐ろしいことに毎日更新されているのです。
週１更新でヒーヒー言っている僕には考えられない話です。
そのブログは岐阜県高山市在住の方が、地元の方ならではの視点で岐阜の魅力を発信し続けているのですが、ずっと大阪に住みながら何故か岐阜愛の強い僕にとっては、まるで岐阜で暮らしているような気分になれるのが嬉しいのです。
いつも「わ～、綺麗な景色やな～」とか「美味そうやなこれ！」とちむどんどんしながら読んでいるのですが、ついこないだ、どうしても食べてみたい美味しそうな
「かき氷」
が紹介されていました。
岐阜県はとても大きく、ざっくり分けると北部の「飛騨地方」、南部の「美濃地方」に分けられるのですが、僕のお気に入りは飛騨。もうここ数年、旅行といえば飛騨にしか行ってません。
飛騨は遠いです。我が家からだと車で約６時間。とても気軽に行ける距離ではありません。
でも、かき氷のある大垣市は美濃地方。しかもかなり大阪寄りの場所です。
行け！！
自分の車で走り出す～ ♫
行先は～、ナビに入れた～ ♪
朝の光の中へ～ ♩
氷を絶対食べたいと～ ♫
走り込んだ～、美濃の国で～ ♪
モーニング行く気がした、48の朝～ ♩
※合致豊「48の朝」より
岐阜と言えば「モーニング」。
人類最強のモーニング大国。
かき氷の前に、これは絶対に行かなくてはなりません。
先述のブログで、マーキングしていたモーニング処がありました。
７時半の開店に間に合うように、朝４時に起き、怒涛のダッシュで羽島市に向かいました。
開店時間は少し過ぎてしまいましたが、無事に到着しました。
カリス
あ、あれ！？まだ誰も来てないな。そして何やら不穏な３文字が見えるぞ。
はうあっ！！
あれ！？今日は定休日じゃないはずだけど・・・。
しかしまあ、開いてないのは確かです。
こんな時だけは気持ちの切り替えが早い僕。
調べると近くにまだまだモーニング処がありました。
さすがモーニング大国！
すぐにそちらへ向かいました。
ジーンカフェ
開店直後なのに既に駐車場は満車寸前。期待できそうです。
中へ入ると、明るい店内に可愛いオブジェがセンス良く飾ってあり、良い雰囲気です。
もう残り１席でした。やはり岐阜の方はモーニングに対する意識が高い！
そしてメニューに目をやると、岐阜モーニングの凄さを早くも体感することになりました。
ドリンク代にプラス50円でこんな豪華なものが・・・！？嘘やろ？
かと言ってドリンク代が高いわけでもない。普通の値段です。
僕は今、何やら怪しいインチキ商法に騙されているに違いない。
とりあえず、ウインナ珈琲にＢサンドセットを注文しました。
まずはウインナ珈琲が運ばれてきました。
ええなあ。生クリーム山を眺めているだけで旅の疲れが吹き飛んで行きました。
そして50円のプレートが降臨しました。
これ50円！？？
冗談顔だけにしろよ。
ハミダシ系のチキンカツサンドに玉子スープ、謎の卵料理に珈琲ゼリー。
これが美濃の国のモーニング。
このお店が特別なわけではありません。
もっと凄いお店もあるそうです。
それにしても・・・
めちゃめちゃ美味いやんけ、この鶏みそかつサンド！！
さくっさくの衣にジューシーな鶏、東海らしいみそがまた美味！
安いだけではない。スープも謎の卵料理もゼリーも、もちろんコーヒーも美味しかったです。
ス〇バならドリンクだけでこのセットより高いぞ。ええかげんにせえよ。
ごちそうさまでした！
いきなり美濃モーニングの洗礼を受け、ちむどんどんメーターがピークに達したまま、今日の目的地である大垣市へ移動しました。
車で少し移動しただけで着きました。近っっ！
車を駐車場に入れ、ＪＲ大垣駅前の商店街を歩きました。大きい道路の両側に昭和な雰囲気のお店が連なる商店街。まだ朝なので人がまばらで、道幅が広くて、とても歩きやすいです。
大阪の天神橋筋商店街とは対極にあるのどかな商店街。
僕には性格的にこちらの方がしっくりきます。
さあ、「あの氷」を食べに行くぞ！
の前に、より美味しく氷をいただく為に、散歩をしました。
なんと商店街から路地に入るといきなり、
お城が現れるのです。
そんな凄いお城が商店街のすぐ裏に現れるなんて驚きです。
大阪なら商店街から路地に入ると大抵、怪しい店かラブホテルが現れます。
氷を美味しく食べれる態勢が整うまで、大垣城の周辺を散歩することにしました。
人が少なくて歩きやす～い。
かっこいい～！
国宝だった天守は残念ながら昭和20年に空襲で焼失してしまい、現在の天守は昭和34年に再建されたそうです。
ほんまに戦争って何もいいことがないですね。
甲冑や刀などが展示されており、なかなか良かったですよ。
ヒーローのメカが出撃しそうな雰囲気です。
お城の周りは広大な公園になっていて、子供たちが大暴れしていました。
やはり子供は家でゲームをするより、こういう姿の方がいいですね。
このお城、かっこ良過ぎる！！
そして遂に、氏鉄公から号令が下りました。
がっちよ、かき氷を攻略せよ！
御意。では向かいまする、殿。
お城から商店街に戻るとすぐにお店が現れました。
餅惣
創業160年の老舗和菓子店。
「水まんじゅう」が名物ですが、今日のターゲットはこの水まんじゅうとコラボしたかき氷。
その名も「水まん氷」。
ではさっそく、お店の前のイートインスペース（思い切り外）でいただきましょう。
夢にまで見た「水まん氷」が遂にその勇姿を現しました。
どどん！
六角枡（枡も大垣の名産品）にそびえる氷山。
最近世間でもてはやされているかき氷といえば、インスタ映えを狙った派手なものばかりが目につきますが、見て下さいこの質実剛健な姿を。
映え映えうるさい世の中をあざ笑うかのようなシンプルな容姿。
でも枡の器により、何とも言えないオーラをまとっています。
食べてみると・・・
唯一無二の美味しさがそこにありました。
水が美味しい土地の氷はやはり美味しく、かかっている「白蜜」がまた、ただ甘いだけではない絶妙な美味しさ。
暑い中を散歩して火照った体に染みわたっていきました。
しばらく夢中になって氷を掘り進んで食べていました。
と、その時！
氷の奥から、聞き覚えのある甲高い声が聞こえてきました。
「おい、鬼太郎！」
目玉おやじだ！！
いつもはお風呂に浸かっている目玉おやじが、今日は氷に浸かっている。
いかに今年の日本の夏が暑いのかを物語っています。
地球の温暖化が進んでいるのを、目玉おやじが身をもって教えてくれています。
違う。これは水まんじゅうです。
これこそが、この水まん氷を唯一無二のものとしている最大の要因なのです。
もともと冷やして食べると美味しい水まんじゅうを、氷でキンキンに冷やして食べる、合理的なかき氷。
氷と一緒に食べることで、水まんじゅうの美味しさが更に際立っていました。
これは美味い！！
目玉おやじは３体入っています。
いやーはるばる大垣まで来た甲斐がありました。
これは現地でないと食べれませんからね。
食べ終わった枡の底に、お城が浮かび上がって来ました。渋いなあ。
この後、お土産、と言っても自分たちで食べる分のお土産をいろいろと買って帰りました。
みたらし団子
何だこの「横綱感」たっぷりの堂々たる姿は。またこのお餅が大きいだけではなく、お米の味がしっかりと感じられて美味しかったです。
笑びもち
これはわらび餅に、別皿に入れてある生クリームをかけて食べるという一品です。
わらび餅がすごく美味しかったので、生クリームをかけた方がいいのかどうか、ちょっと僕の中で迷いが生じました。
でもどちらにせよ、美味しいです。これがお店の人気No.1商品だそうです。
目玉おやじ８体セット、ではなく、水まんじゅうも買って帰りました。
用意周到に持参した保冷ボックスのおかげで、家でも美味しく食べれました。
美濃の国、バンザーイ！
今まで飛騨ばかりに行っていましたが、これからは美濃地方にも頻繁に行くことになりそうです。
何より日帰りで行けるのがいいです。
しかし今回の美濃旅で、今後の僕の生活に影を落としそうな「ある問題」が浮上しました。
これから、どこのモーニングに行けばいいんだ？
あんなにお得なモーニングを経験してしまうと、もう大阪でどこのお店に行けばいいのかわかりません。
どのお店へ行っても、僕は口に出してしまいそうです。
「ここのモーニングってこれだけ？高くない？」
困ったな～・・・。
今日の１曲：ガロ「水色の世界」
