今年の桜はまあまあいい人でした。
昨年は平日に満開になり、週末を待たずしてさっさと散ってしまうという、今世紀最悪の性悪桜でした。
それに比べて今年の桜は雨にも負けず、風にも負けず咲き続け、長い間、私たちを楽しませてくれた心優しい桜であったと思います。
ただ、今年はスカッとした青空の日が少なく、青空と桜のコントラストがあまり見れなかった気もしますね。
とは言えこれだけ桜が頑張って咲いてくれているのだから、花見へ行かないという選択肢はありません。
とある休日の早朝、地元大阪の桜がそこら中で満開になっているのを新聞で確認してから、
岐阜へと向かいました(何故!?)。
この日は大阪のみならず、関西全域で満開になっている所が数多くありましたが、もう関西で心静かに花見が出来る所など、あまり残っていないのです。
大阪の名所は全て悪のブルーシート軍団に支配されており、善良な市民が優雅に桜を愛でることなど、夢のまた夢。
僕のように善良なマイノリティーが静かな花見スポットを求め、外の世界へ飛び出していくというのは、必然であったとも言えるでしょう。
今回の花見スポットとして狙いを定めたのは、
どこやねん、それ!
(こらー。なんかこれ言うの久しぶり。)
岐阜県南部「美濃の国」の最西端に位置する、茶畑ののどかな風景が広がる町。
位置的に関西方面からアクセスしやすいのも魅力の素敵な所です。
昨年の秋に紅葉を観に行った時にこの町の静かな雰囲気に魅了され、その時に桜の名所があることを確認していたので、今年はここへ行こうと決めていたのです。
いつものごとく早朝に大阪を出発し、8時には岐阜県へと突入していました。
じゃ、まずは・・・・・
モーニングだあっっ!!
(それが最大の目的か)
朝に岐阜へ来てモーニングに行かないなど、サイゼリアに来てミラノ風ドリアを注文しないのと同じです。
つまり、「そんな人間は存在しない」ということです。
本日の美濃モーニングは、大垣市。
岐阜に数多くあるモーニング聖地の一つです。
訪れたのはこちらのお店。
cafe de stANDu(カフェ・ド・スタンドゥ)
車はお店の前に他の店舗との共通の駐車場があるので、そこへ停めます。
名前が非常に難しいのですが、「安藤さん」という方がオーナーのようです。
うん、なるほど。それなら何となくわかる気がする。
出たあっ!「1日中モーニング」!
岐阜県民の間では当たり前に浸透している美しい言葉です。
大阪のオカンがよく言う「あんたら、屁こいて早よ寝えや」という決めゼリフと同じぐらい浸透しています。
これを見ると岐阜に来たな~!とテンションが上がります。
入ります。
とても明るくて、清潔感に溢れた店内。
そこら中にパイナップルのオブジェが見受けられます。
オーナーさんがパイナップルに取り憑かれているようです。
メニューを見ましょう。
気になるものがオンパレードですが、ここはやはり岐阜らしく、ドリンク代のみでいただけるモーニングにしました。
おにぎりモーニング
可愛いー!
こ、これがドリンク代のみとは・・・またやってくれたな美濃モーニング。
おにぎりを食べながらコーヒーを飲むという行為に疑問を抱く岐阜県民は1人もいません。
美味っっ!!
このおにぎりめちゃめちゃ美味しいです。かなりお米にこだわっているようで、お店の推しメニューのようです。
その他は可愛いキッシュに、
マカロニサラダ、
ヨーグルト、
珈琲も本格的な美味しさ。たっぷりめなのが嬉しいです。
ちなみにキッシュを食べ終わって気づいたのですが、
お皿がパイナップルでした。好きやな~。
うわっ!またパイナップル!
あまりのおにぎりの美味しさに、花見の時に食べるおにぎりをテイクアウトで注文してしまいました。
すると満席で凄く忙しい中だったにも関わらず、お姉さんは満面の笑みで注文を受けてくれました。
本当にここのスタッフさん、気持ちの良い接客をしてくれます。
お店を出る前にトイレに行きました。そこにはなんと、
パイナップル教の教祖様が!
不謹慎ながらカメラがポケットに入っていたので、思わず撮ってしまいました。
用を足している間、ずっと教祖様と目が合っていました。
あまりにも居心地が良すぎて、少し長居してしまいましたが、
テイクアウトのおにぎりを持って、花見へ出発だー!
ごちそうさまでした!
また行きたいと思えるお店がまた1つ。
大使さん、いつもありがとう!
ここから北上すると、すぐに池田町に入りました。
そして最初の花見スポット「霞間ヶ渓」に到着。
この霞間ヶ渓(かまがたに)は、全国さくら名所100選にも選ばれていますが、関西の花見スポットに比べるとそれほど混雑はしていません。
駐車場で早くも桜が出迎えてくれます。
ええな~。
空模様は今年の春らしくボヤーンとしていますが、十分綺麗でした。
青空だったら抜群の景色だった筈です。
満開です!
上の方へ登ると、池田町ののどかな町並みが一望出来ます。
と言っても少し登るだけ。とてもコンパクトに回れます。
芝桜のじゅうたんも見事でした。
サクラまつりは前の週にやってしまったそうです。
今年の桜は遅かったですからね。桜祭りの日を読み違えた名所はきっと多かったことでしょう。
池田町は「いび茶」の名産地。そこら中に茶畑が広がっています。
サッカーファンはつい「いび茶・オシム」と言いたくなると思いますが、言わない方がいいですよ。
タイヤに桜の花びらをトッピングしながら、次の花見スポットへ向かいます。
次のスポットへはここから車でわずか5分。
大津谷
渓流沿いに桜が咲き誇る桃源郷。
「清流の国ぎふ」らしいスポットです。こちらも満開でしたが、それほど人はいませんでした。最高やで。
ここにも前の週のサクラまつりの横断幕が。今日がまつりの日であれば、もっと人が多かったことでしょう。助かった~。
それでは、
おにぎり食べるぞー!(もう食べるの?)
塩おにぎりが桜に合う(気がする)。
具入りのおにぎりも、桜に合う(気がする)。
ごちそうさまでした!
静かに満開の桜を愛でながらいただく極上のおにぎり。
どんな高級フルコース料理でもこれには勝てません。
この日、悪のブルーシート軍団はゼロ。
やはり、はるばる岐阜まで来てよかったです。
池田町バンザーイ!
この後、前を通る度に押しの強い看板が気になっていたお店でお昼ご飯(さっきおにぎり食べなかった?)
看板デカっっ!
もはや、やすらぐことを強要する暴力です。
やすらぎ珈琲店 池田店
あの看板がダイソン並みの吸引力を発揮しているのか、次々と車が駐車場へと吸い込まれていきます。
モーニングも気になるが、アフタヌーンセットも気になるな・・・。
でも今はランチタイム。
ええがなええがな~。
250円を足すだけで珈琲とデザートが出てくる太っ腹具合。人気な訳です。
ごちそうさまでした!(3回目)
そして本日ラストのイベントは、昨年の秋に買って帰り、一気に心を鷲づかみにされたお土産を買いに。
肉桂餅本舗いげたや
池田町が誇る名和菓子店。岐阜県は和菓子の名店が本当に多いです。
今日の目的はいちご大福ではなく、
店名にもなっている名物「肉桂餅」(にっきもち)。
霞間ヶ渓の桜が描かれた素敵なパッケージ。
薄皮の餅に包まれた、たっぷりのこしあん。にっきが効いていて、めちゃ美味です。
この為だけに池田町を訪れる価値のある逸品です。
そしてもう一つ、前回は色物だと思ってスルーしたこちらの一品。
いもねーちゃん
このような人を遠ざけるパッケージデザインとは裏腹に、
めちゃめちゃ美味しいスイートポテトでした。ブルーベリーがいい仕事してます。
この町にはまだまだ未知の魅力的なスポットがあるらしいですよ。
無名の町でもこのクオリティ。
これだから岐阜県はやめられません。
この素晴らしい県が、昨年の都道府県魅力度ランキングでは39位。
はあ??
冗談顔だけにしろよ。
ま、いいか。気付かれて人が押し寄せるよりは。
この次の週末、僕は再び岐阜県にいました。
今日の1曲:Simon & Garfunkel「4月になれば彼女は」