がっちの航海日誌

日々の些細な出来事を、無理やり掘り下げます。

叫ぶ郵便局員

関西のとある町に、とある「都市伝説」があると聞きました。

「異様に声が大きい郵便配達員がいる」というのです。

電光石火のスピードで郵便物を配り、道に迷っている人がいればその大きな声で親切に案内をし、理不尽な事を言う人がいればやはり大きな声で一喝し、また時には人間離れしたシャウトを聴かせるというのです。

そんな恐ろしい郵便局員が本当に存在するのか!?

まあ、あくまでも都市伝説ですから。

 

いえ、存在します。

 

これは都市伝説などではありません。

これは僕の親友、「きんどん」の事なのです。

親友。それは人生に欠かすことのできない大事な大事な存在。

昨年のブログで、親友「ちーちゃん」の事を書きました。

 

そして今回ご紹介する「きんどん」も、僕の人生になくてはならない、彼無しでは今までの僕の人生は成り立たなかったであろうという程の存在なのです。

小学校時代の同級生だったちーちゃんに対し、きんどんは高校時代の同級生であり、ちーちゃんと同じく今でもディープな付き合いが続いています。

現在、きんどんとはバンドを組んでいます。3人組のヘヴィメタルバンドです。

しかしコロナ渦になってから、もう2年以上活動ができていません。その間、きんどんとも1度も会えていません。

ちーちゃんが北海道へ移住し、きんどんとも会えない。

この募る寂しさを紛らわす為、またコロナが収束した後の楽しい未来へ向けての助走として、今回はきんどんについての記事を書くに至りました。

非常にプライベート色の濃い内容となりますが、いつの日か必ず実現するであろう、僕たちのバンドのライブの予告編としてご覧いただければ幸いです。

 

きんどんとの初めての出会いは、小6の夏でした。

僕は3歳からスイミングスクールに通っており、よく大会に出ていました。

きんどんとはその水泳の大会で出会いました。彼は別のスイミングスクールに通っていましたが、試合の出番待ちの時に一緒になったのです。

その時のきんどんの第一印象は、

この子、よく喋るな~。

と同時に、

この子、声でかいな~。

と思いました。

この「声が大きい」という点が、後々に彼がメタルボーカリストとしての才能を開花させることになろうとは、この時は知る由もありませんでした。

そして試合直前なのに緊張の表情を全く見せず、マシンガントークが止まらない彼を見ながら、

世の中、変わった面白い子がいてるんやな~。

と自分の変人ぶりを棚に上げて思っていました。

 

それから程なくして中学生になりました。きんどんは隣の中学校で、2人とも水泳部に入りました。そしてまた試合で会いました。隣の中学ということもあり、学校ぐるみで仲良くなりました。

この時のきんどんの印象は、

この子、更にトークの切れが良くなったな~。

声の音量も更に大きくなったような気がしました。

試合の時に他の中学の上級生から喧嘩を売られ、大音量の怒声で一喝していたのを覚えています。

この中学3年間で、試合の度に喋っていたので、かなり仲良くなりました。

 

そして運命の時。

高校入学。何と偶然、同じ高校に入ったのです。そして二人とも水泳部に入部。

これで一気に親友になりました。

きんどんと僕は正反対と言ってもいいほど性格が違います。

できるだけ誰にも見つからず、目立たずに水面下でうごめいている僕に対して、

きんどんはその元気はつらつなキャラから嫌でも目立ってしまいます。

しかしこの「自分にないものを持っている」というのが惹かれる理由であり、尊敬できる部分でもあるのです。

また、きんどんとは「音楽」の趣味が見事に合いました。これは奇跡でした。

流行りの音楽を一切聴かず、大昔のロックやヘヴィメタルを愛聴していた暗黒少年にとって、それを共有できる仲間ができた事は、何にも代えがたい喜びだったのです。

ただこの時は、後に一緒にバンドを組むことになるなんて、全く考えもしませんでした。

 

高校卒業後は、別々の道を歩みました。

そして時を同じくして各々に別のバンドを組み、音楽活動を始めました。

僕はギタリスト。きんどんはボーカリストとして。

 

しばらくして、きんどんから相談を受けました。

「いいギタリストがおらんねん。」

その時、僕が助けてあげたかったのですが、当時きんどんは三重県に住んでおり、大阪からはとてもじゃないが通えなかったのです。歯がゆい思いをしました。

 

またしばらくして、きんどんから相談を受けました。

「俺がギターも弾くことになったわ。」

ええっ!?そうなん?

きんどんの話によると、バンドメンバーとギタリストをどうするか話し合っていた時、

「お前、手空いてるやん。ギターも弾けや。」

と言われたそうです。

 

そんな理由でギター弾くの!?

 

う~ん、さすがきんどん。手が空いているという理由でギターを始めた人なんて聞いた事がありません。おもろいな~。

この時はやっと僕の出番が来たと思い、きんどんにギターの弾き方をレクチャーしました。

 

それからかなりの年月が経ちました。

その間、色々なことがありました。

大きな流れでは「就職」「恋愛」「結婚」

細かく見ると「ヤシの実のようなお尻事件」「野宿で凍死寸前事件」ミスド食べ過ぎ事件」「喫茶店でおっさん一撃KО事件」・・・などなど。

 

そしてその中で、不思議な運命の巡り合わせがありました。

27歳の頃、バンドのドラマーが定着せず、ドラマー探しに疲れた僕は、遂に自らギターからドラムスへの転向を決断しました。

僕が敬愛する伝説のロックバンド「STARLESS(スターレス)」の元ドラマーである、河上正史大先生にご指導いただき、仕事が終わってから必死に練習しました。

その数年後、徐々に上達し、ドラマーとしてバンド活動をぼちぼち始めていた頃、事件が起きました。

きんどんのバンドからドラマーが脱退したのです。

それを聞いた僕は内心ドキドキしていました。ひょっとして自分に誘いが来ないだろうか?でもきんどんのバンドはゴリゴリのヘヴィメタルバンドです。当時の僕はそんな激しいドラムを叩く自信がありませんでした。

 

「がっち、ドラム叩いてくれへん?」

 

すぐに連絡が来ました。

・・・・・ううっ。ヘヴィメタルか・・・・・。

しかし他でもない、きんどんの頼みだ。

 

やったるわいっっっー!

 

メタルバンド「BREIZ(ブレイズ)」

に奇人がっち加入!

 

最初はあくまでも助っ人で、という約束だったのですが、やっているうちにだんだんと助っ人である意味がなくなっていきました。

昔からの気心の知れた親友。一緒に演奏をしていて居心地の悪いはずがありません。

自然と正式メンバーになっていました。

 

しかしこの「BREIZ」、もう10年以上もライブが出来ていません。

そこへ追い打ちをかけるように新型コロナの襲来。

完全に活動停止状態になってしまいました。

ライブどころか、スタジオでの練習もできていません。

でも明けない夜はありません。

必ず近い将来、復活します!

その時は是非皆さん、ライブに足を運んでください。

 

では来たるべき時に向けて、バンドのメンバー紹介をしておきましょう。

大阪労働者メタルの雄、「BREIZ」!

 

ON ボーカル&ギター!

「叫ぶ郵便局員」、

きんどん!

その生まれ持った大きな声で唯一無二のシャウトを聴かせる、「鋼鉄の大声労働者」。

帰国子女でもないのに英語で歌詞を書くという、非常に勉強熱心でインテリジェンスな一面も併せ持つスーパーボーカリストであり、2児の父親。

曲がった事が大嫌い。理不尽な事に対しては相手が誰であろうが大きな声で一喝する、熱くてラウドな男である。

必要に迫られて始めたギターも、決して上手とは言えないかもしれないが妙な味わいがあり、テクニックをやたらとひけらかす世間のギタリストよりもずっといい。

ギターはテクではなく魂で弾くのだ、ということを彼が教えてくれている。

 

ON ベース!

「重低音の貴公子」、

シメ!

きんどんの大学時代の友人であり、BREIZ創世記からのオリジナルメンバー。

若かりし頃は各地の合コンを荒らしまわり、「奈良のドン・ファンと恐れられた彼も今や家庭を守る良き父親。

しかしひとたびベースを手にすれば、ドン・ファン時代の攻撃性が復活!

普通ベースといえば「縁の下の力持ち」のイメージがありますが、彼は違います。

縁の下になんて居たことは1度もありません。常に前面に音が出ています。

その「ギターよりもギターらしい音を出す」と称される彼のアグレッシブなベースサウンドを、是非生で体感していただきたい。

 

ON ドラムス!

僕。

説明はいらないだろう。ただの変人だ。

 

この個性的にも程がある3人が火花を散らすヘヴィメタル・トリオ、

BREIZのライブ、

いつになるかわかりませんが、その時はこのブログで告知しますね。

 

でもヘヴィメタルはちょっとな~・・・

と思っておられる紳士淑女の皆さま。

安心してください。

 

サビの部分は意外とキャッチーですよ。

 

何故そうしているのか、理由はただ一つ。

 

女子に嫌われたくないから。

 

そういういやらしい計算も見え隠れするBREIZのライブ、乞うご期待下さい。

f:id:gatthi:20220209195644j:plainいつの日か、ライブ会場でお会いしましょう!

 

今日の1曲:Judas Priest「異端からの反撃」