がっちの航海日誌

日々の些細な出来事を、無理やり掘り下げます。

梅雨の宮島(中)

(前回の続き)

2日目の朝、アグレッシブな夢を見てどんよりとした気分で起きましたが、

外を見ると雨は降っておらず、曇りがちながらも明るい空が広がっており、

対岸にミクロマンのように小さく見える厳島神社の大鳥居を見ていると気分が徐々に上がってきました。

気分が上がるとお腹が減る。

いただきます!

朝食はバイキングなので牡蠣を回避できます。

しかし皿の一番左上を見てください。

 

自らの意思で牡蠣を取っています。

 

昨夜、頑張って食べた時に意外と食べれたので、調子に乗ってしまいました。

また、岐阜のモーニングをイメージして、茶碗蒸しを取りました。

で、今朝の牡蠣はどうだったかというと・・・

 

ごちそうさまでした!

それでは待望の宮島へと向かいます。

 

フェリー乗り場の「宮島口」へはホテルから送迎バスが出ているのでそれに乗ります。

宮島口はJRと広島電鉄の駅前でもあるので、既にたくさんの観光客の皆さんがうごめいていました。

しかしフェリーに乗る前に、どうしても達成しなくてはならないミッションがありました。

 

昼メシ仕入れです。

 

ついさっき朝食をたらふく食べたのに、早くも昼食を入手しようとする自分の食欲に恐怖を感じながら、お店へ向かいました。

 

上野商店

宮島名物「あなごめし」の名店。

あなごめしは宮島に渡ってからも食べられるお店がたくさんありますが、上野商店さんが元祖ということなので、どうしてもここのが食べたかったのです。

テイクアウトの営業は9時から。お店の中で食べられるのは10時からなので、あなごめしの弁当を買って、お昼に宮島でいただきます。

 

それでは、フェリーに乗船!

出航!

潮風がフェリーの中を吹き抜け、とても気持ちがいいです。

座っている皆さんの顔が完全に露天風呂へ浸かっている時の表情になってます。

今度は対岸に安芸グランドホテルが見えます。

今夜は牡蠣を出さないでね。

その牡蠣の養殖場の側を通過。

いつか大人になったら、牡蠣を美味しく食べられるようになりたい。

今年で50歳になろうとしている少年は思いました。

大鳥居が近づいてきました。

このワクワク感、修学旅行の時と全く同じです。

当時、水泳選手だった僕に同級生が「がっち飛び込めー」と言い出したので本当に飛び込みそうになり、担任のU先生に阻止されたことを思い出していました。

到着~!

 

朝から人が多い。さすが世界遺産

 

歩き始めると、懐かしい顔が。

修学旅行の時、あまりの大人しさに驚いた宮島の守り神、鹿さん。

相変わらずおしとやかでした。

関西人はどうしても「鹿」というと奈良の食欲旺盛で活発な鹿さんを想像するので、この大人しさには感動してしまいます。

 

日本三景 宮島

誰が選んだのかは知りませんが、日本の景観ベスト3に選ばれるというのは凄い話です。

まあ人それぞれ好きな景色なんて違いますが、未だにこうして称えられているんですから、誰が見ても良い景色だということなのでしょう。

他の三景、天橋立は何度も訪れていますが、松島は行ったことがないのでいつかは行ってみたいです。でもちょっと遠いな~。

 

2回も顔を出せと言うのか。前にはたくさんの人が歩いているというのに。

この後、顔を出したのかどうかは、皆さんの想像におまかせします。

 

では、入らせていただきます。

懐かしの厳島神社へ!

 

みんなでここを歩いたなあ。あの頃はまだ世界文化遺産になっていなかったので、今ほど人は多くなかったのですが、今日は朝からすごい人です。

 

ついこないだ、G7サミットで各国の首脳がここを歩いていましたが、僕も今日は何らかの首脳として歩きました(?)。

 

この時は潮が引いていましたが、満潮になると海に包まれる厳島神社

個人的には満潮時の方が好きですが、干潮時の景観も悪くはありません。

後ろの五重塔とのコラボがシブい!

 

そして、

大鳥居

大人になってから見てもやっぱりデカいなあ!

人が小さい!ガリバー旅行記を見ているようです。

干潮といっても鳥居の足元は結構水に浸かっているので、今日の靴ではこれ以上近づけません。

小学生の時は靴の事なんて気にせずに、ガンガン突っ込んで行きましたが、大人は面白くないですね~。

鳥居の足元でプロレスごっこしてたなあ。アホやなあ。でも楽しかった!

 

あの頃と何も変わらない、久々の大鳥居。大感動でした。さすが日本三景

 

この舞台でBLEIZのライブをやってみたい。

バチ当たるわ。

 

 

ありがとう、厳島神社

次は何年後に来るのかな?

 

さて、厳島神社を出ると、人の流れはお土産屋さんが立ち並ぶ「表参道商店街」へとなだれ込むので、それを避けて人の少ない坂の方へと進みました。

すると何やらただならぬ気配を感じました。

 

「まいど。」

き、気のせいか。

でも直後、今度は本当にただならぬ雰囲気を感じ取りました。

 

大本山大聖院

真言宗御室派大本山にして、かの弘法大師空海が806年に開創したという、とんでもなく由緒あるお寺です。

 

迫力満点です。

中からモビルスーツが飛んでいきそうです。

 

この天狗さんを見て欧米人の女性がピノッキオーッ」とバリバリのネイティブな発音で言っていました。・・・違うぞ。

でもピノッキオがお爺さんになれば確かにこんな感じかもしれませんね。

 

ホームラン打ったのかな?

 

このカップルの後ろ姿、韓流ドラマみたいです(観たことないけど)。

 

さすが大本山。敷地の広さが半端なく、次々と立派な建物が現れ、圧倒されます。

格式の高さを肌で感じます。

 

・・・のですが、

 

その一方、

 

何となく・・・

 

お金のニオイが・・・

 

プンプンするぞ。

 

うーん・・・。何と表現すればいいのでしょうか、この違和感。

 

「儲かってまっせ~」

こらー。

 

むむっ!?

お寺の中にカフェがあるのか・・・。大本山なのに。

 

確かに儲かってそうだ。

もうその辺でやめとけ。

 

大寺院のオーラと胡散臭さを併せ持つ不思議なお寺でした。

 

大聖院を後にし、次に目指したのは、

 

「本当の日本三景の価値はここにある」

 

とまで言われる今回の旅行、最大の目的地である、

 

弥山(みせん)。

 

厳島神社のバックにそびえる神の山。

この山の山頂からの眺めこそが、日本三景としての本当の価値があるらしいのです。

 

下から歩いて登る気力は無かったので、途中の獅子岩展望台」まではロープウェーで行くことにしました。

でもロープウェー乗り場へと歩いている途中、気になる看板が目に入ってきました。

 

へえ~、天皇陛下が来られた茶屋があるのか。

しかも絶景!

行ってみよう。

 

しかしこの茶屋には、恐るべき陰謀が張り巡らされていたのです。

 

(次回へ続く)

 

今日の1曲:ブレッド&バター「あの頃のまま」