がっちの航海日誌

日々の些細な出来事を、無理やり掘り下げます。

フラガッチ

2023年、最初の旅行へ行って参りました。

行先は何と思い切って、

 

ハワイ!

 

アロハ~。マハロ~。

久しぶりのワイハに大興奮です。

 

が、しかし・・・

まさかの雨。

せっかく遠路はるばるやって来たのに・・・。

せっかく・・・

 

 

ベタやな~。

 

というわけで、

鳥取県はわい温泉へ行ってきました!

アロハ~。

・・・アロハやあるかい!なんで雨やねん!前の日まで晴れ続きやったのに。

ハワイっぽさなんて微塵も感じません。

無理やり植えられたヤシの木が微妙なハワイ感を出してきて神経を逆撫でします。

 

最近の旅行の行先はもっぱら岐阜県ですが、10年ぐらい前は、よく鳥取県へ行ってました。

鳥取自動車道が無料なので、大阪から鳥取へ行くと、交通費が大幅に抑えられるのが魅力です。

また、鳥取へ入ってからの山陰道もほとんどが無料区間で、県内の移動もとてもスムーズなのです。

でも鳥取へ行く理由はそれだけではありません。

僕が思う鳥取県最大の魅力。

それは、

 

特に何もないという所です。(こらー)

 

もちろん、鳥取砂丘を初め、紅葉が見事な大山三朝温泉、ゲゲゲの境港など、全国的に知られた観光名所はたくさんあります。

でも例えば京都東山嵐山のように、人がドッと押し寄せライブ会場のようにごった返すような観光地は皆無。

それがいいんです。

すし詰めの観光地で分刻みのスケジュールで動き、大行列に並んで食事をするという、日本人がやりがちな旅行プラン。

そんな旅行で本当にリフレッシュできますか?

 

「時間を気にせず、ゆっくりと美しい景色を眺め、のんびりと温泉に浸かり、美味いものをパクッ」

 

これこそが僕の求める旅行の理想形。

そしてそれに適した場所こそが鳥取県

そこで10年振りに、癒しを求めてお気に入りの温泉地、はわい温泉で1泊して来ました。

のですが、前述のように無情の雨模様。

鳥取県の観光地はほとんどが「晴れてなんぼ」の所なのです。

 

・・・・・・・

 

雨だと行く所がない。

 

と諦めるのはまだ早い。

鳥取にはがある。

美味いものを求め、到着してまず賀露港へ向かいました。

賀露港 市場食堂

鳥取が誇る漁港、賀露港に佇む、広大な駐車場のある食堂。

中も広大で、迷路みたいになってます。

ここで食べれるのは、もちろん海鮮!

この時期は何と言っても松葉ガニですが、とてもじゃないが高くて食べれません。

あまり裕福ではない観光客が注文しがちな「海鮮丼」にしました。

海鮮丼(ご飯大盛り無料)

1180円。内容からすれば安い!鮮魚がてんこ盛りです。

日本海を制した気分になりました。

新鮮!美味っ!どれが何の魚かはわかりません。

 

そして海鮮を食べると何故か無性にコーヒーが飲みたくなるので、

この後、島根県ブイブイいわしているという「服部珈琲工房」で一息入れました。

とても落ち着ける静かな空間でした。その静けさに合わせているのか、店員さんのテンションも低めでした。

おい、またそんなもん食べて。

 

この後もずっと雨が降り続いていました。

もう無理だ。これ以上は行く所がない。

 

チェックイン!

早っ!

 

本日の宿泊は、湖の上に浮かんでいるかのように見えるこちらの旅館。

ちなみにこの写真は対岸にある出雲山展望台から撮ったのですが、驚いたのがその高さ。

驚異の標高52メートル!低い!

太陽の塔よりも低い。

い、いるのかこの表示!?

では、旅館へ。

このなんとなくインチキ臭い橋を渡ると、本日の宿に到着です。

千年亭

隣の「望湖楼」と並んで、はわい温泉を代表する旅館。

いつもなら客室から東郷湖の素晴らしいレイクビューが臨めるのですが、今日はどうでしょうか?

正月らしい。ハワイなのに。

和のしつらえが素晴らしい。ハワイなのに。

さあ部屋からのレイクビューはどうだ?

ドキドキドキ・・・

 

どよ~ん

陰気臭っ!眼前に広がる灰色の世界。やっぱりハワイは晴れてなんぼです。

しかしボーッと眺めているうちに、このモノクロームの世界も味があるように見えてきました。と思い込むようにしました。

 

温泉に入ろう。

 

ちなみに何故ここが「はわい温泉」と呼ばれるのかといいますと、元々この辺りは羽合町という所だったのです。

 

そこから出たのが「羽合温泉」

 

ところが近年、周辺の「泊村」、「東郷町」と合併して湯梨浜町となりました。

でも「羽合温泉」の名はそのまま残ったので、「ここの何がハワイなのだ?」という謎が他県民を悩ませることになりました。

更に「羽合」の表記を「はわい」に変え、ヤシの木を町のいたる所に植えた結果、

「全く南国っぽさを感じさせないハワイ」というカオス王国が誕生したのです。

しかも本家アメリカのハワイ州姉妹都市提携を結ぶという念の入れよう。

ややこしや~。

 

しかしこの「はわい温泉」は、そんな事を抜きにしても素晴らしい温泉です。

東郷湖を眺めながらの湯浴みは天国の中の天国。

内湯、露天共に目の前に広がる湖の景色は、よくあるオーシャンビューとはまた一味違う、何とも言えない風情を感じることが出来ます。

この日の景色はどよ~んとしていましたが、それでも十分爽快でした。

晴れていれば、そりゃもうヤバいですよ。

 

さて、のんびりと温泉にも入れたので、残された野望はただ一つ!

 

食べる!

 

ここでも「松葉ガニ」のプランは高すぎて断念。

そこで代わりに選んだのが、さん。

全国的にはあまり知られていないかもしれませんが、鳥取には神戸牛や飛騨牛にも肩を並べる凄い牛さんが居るのです。

その名も「東伯和牛」

このA5ランク牛さんを、しゃぶしゃぶと、

焼肉でいただきました。

もうこのランクのお肉になると、他のブランド牛との違いなんて全くわかりません。

美味しい、としか言いようがありませんでした。

茶碗蒸しに少しだけカニが入っていました。
間違いなく今シーズン最後のカニさんになるでしょう。

ごちそうさまでした!

おやすみなさい。9時に就寝。早い!

旅行中も早寝早起きを貫く。

 

2日目。

相変わらずの雨。

もう温泉に浸かる以外にやる事はありませんでした。

そしてチェックアウト後に行く所も特になく、湖畔でボーッとした後、大阪への帰路につきました。

 

結局、食事の記憶のみが鮮烈に残る旅行になりました。

 

しかし、このだらけたゆる~い行程こそが、鳥取旅行の醍醐味。

時間に縛られることなく、その時の気分で適当に漂い、適当なところで帰る。

今回は残念ながらずっと雨でしたが、もし晴れていれば、ここに絶景がプラスされるわけですから、もうこれ以上望むものはありません。

 

はわい温泉のある東郷湖も、晴れていれば、それはそれは素晴らしい絶景です。

 

絶景、温泉、美食。

 

三拍子揃ったリゾート地、はわい温泉こそが、時間に追われ疲れ切った日本人を癒すことの出来る最上の楽園である、と私は断言する。

 

結婚を控えているカップルには、是非とも新婚旅行にはアメリカのハワイではなく、鳥取のハワイへ行くことをお薦めします!

 

まあ特に何もないですけど。(どないやねん)

 

今日の1曲:Cascades「悲しき雨音」