がっちの航海日誌

日々の些細な出来事を、無理やり掘り下げます。

あす流で朝ラー

朝食にラーメン。どう思いますか?僕はアリアリだと思います。旅館での朝食、みそ汁が出て来ますよね。それと同じです。そのみそ汁がラーメンであってもいいじゃないか!実際、静岡県には「朝ラー」という朝からラーメンを食べるという立派な文化が定着しているようです。

ここ大阪ではまだまだ根付いていませんでしたが、遂に「朝ラー」を一気に文化にしてしまいそうな強力なお店が登場しました。

しかし新しいお店がオープンしたわけではありません。かつて一世を風靡した名店が、3年に渡る休業期間を経て復活したのです。

大阪にも「ラーメン激戦区」と呼ばれる地域がたくさんありますが、その中の「高槻エリア」に、塩ラーメンの名店がありました。

その名は「あす流」

ビルの2階にあるという分かりにくい立地ながら、その極上の塩ラーメンを求めて連日行列の絶えないお店でした。しかし2017年、突然閉店になりました。その時はてっきり潰れたと思っていたのですが、充電期間だったのですね。2020年、新しいスタイルのラーメン店として復活しました。

どう新しいのかというと、まず営業時間。8:00~13:00です。

短っっ!

売り切れ次第お店を閉めるパン屋さんのような営業時間です。朝に来てくれと言わんばかりの時間設定です。

そしてお店のスタイル。セルフサービスの立ち食いスタイルです。

以前のお店ではかなりの大行列だったので、回転を早めるにはいいかもしれません。

とりあえずモーニング大臣としての職務を全うすべく、行って来ました。

以前の大行列が頭の片隅にあったので、8時よりも前に行ったのですが、

f:id:gatthi:20210722125237j:plain時すでに遅し。

皆さん、以前から朝ラーメンをしていたかのように普通に並んでいます。

しかしあす流へ初めて行く方にとっては、この行列こそが唯一の目印です。

なんせ看板に店名が書いてありません。

f:id:gatthi:20210722130011j:plainおはようございます 2F

としか書いてません。店名を書くのを忘れて、挨拶だけ書いてしまったようです。これを見てしまうと昼には行けませんね。この看板も新しいスタイルです。結構好きです。

しかしこれ、行列がなければ通り過ぎる率100%です。

f:id:gatthi:20210722130717j:plain

f:id:gatthi:20210722130806j:plainこの階段を上がればお店です。まず下で並び、次に2階の椅子のある待機場所へ通されます。ここまで来るともうすぐ入れるというワクワク感が増してきます。

f:id:gatthi:20210722131217j:plain2階に上がったからといって眺望が良いわけではありませんが、なんか落ち着ける空間です。

そして待つことトータル30分、遂に新郎新婦、きらびやかなラーメンロードへ!

f:id:gatthi:20210722131540j:plain食券を購入します。後ろに人が待っている時の食券購入は苦手です。焦って変なボタンを押してしまうことがありますが、選択肢が少なめなので大丈夫でした。

その後、自分でトレイを取り、箸、レンゲ、お水を載せて配給を待ちます。

f:id:gatthi:20210722195938j:plainしっかりとアクリル板が施され、感染対策も万全の立ち食いスペースです。

後ろには座れるテーブル席も少しですがありますよ。

さあ、4年ぶりぐらいのあす流ラーメンだ!嬉し~!!

f:id:gatthi:20210722200027j:plainチャーシュー塩ラーメン 味玉トッピング

出たっ!「清涼飲料水のような」と形容される透き通る美しいスープの塩ラーメン。朝ラーにこれほど相応しいラーメンは他にないでしょう。これなら朝からラーメンを食べることに抵抗のある人も、全然大丈夫ですよ。

まずはスープを。ゴクッ。

「うあああっ!おはようございます!」

ぼやっとしていた体が一気に目覚めました。美味しー!!全身に伝説のスープが染みわたりました。

では、麺を。ズルルッ。

「あばばばばっ!ありがとうございます!」

もちっとしたストレート麺がスープに実によく合っています。また、奥ゆかしくスープの中で泳いでいる大葉が抜群のアクセントとしていい仕事をしてくれています。しゃきしゃきの白ネギもこのラーメンの爽やかさを高めるのに一役買っています。

そしてラーメンで貴重なタンパク質を提供してくれるチャーシューのまた美味しいこと!見た目はレアチャーシューっぽいですが、それほどレア感はなく、しっかりとした味の逸品です。

トッピングの味玉も絶品です。たまに他のお店で味玉をトッピングすると、せっかくのアツアツスープなのに冷た~い玉子が入っていてモヤモヤすることがありますが、こちらのはきちんと温かいものが入っています。

何というバランスの良さ!やっぱり好きやー!

「美味しかった!ごちそうさまでした!」

f:id:gatthi:20210722202628j:plainこのお店でスープを残すのはあり得ません。気付けば飲み干しています。味変するためのトッピングが置いてありましたが、そんなものを入れる必要はありません。最後まで飽きることなく飲めますよ。

朝のあす流、染みますな~。

もう「飲んだ後には締めのラーメン」という時代は終わりを迎えたのかもしれません。

お酒に弱く、早寝早起きの僕には願ったりかなったりです。

朝の連続テレビ小説「新・ラーメン時代」

出演:がっち麺次郎

「先生、俺たち、これからどうすればいいんだよおっ!」

「俺についてこい!朝起きたらあのラーメン屋に向かって走るんだ!」

「先生!」「先生!」

「さあ、お前たちもあの行列に並ぶんだ!そして人生の塩っ気を味わうがいい!」

「先生、スープが心に染みるよ~。」

(つづく)

 

いえ、続きません。

また行きますね~!もう休業しないでね。

 

今日の1曲:Simon & Garfunkel 「明日に架ける橋」