皆さんにとっての「会社の同僚」とはどういう存在でしょうか?
よく聞くのが
「仕事以外の時間まで一緒にいたくない」
という悲しいセリフです。
僕はそうは思いません。
確かにそういう人間もいるのはいますが、全然プライベートな時間も一緒に過ごせる仲間が職場にもいます。
これは本当にありがたいことだ、と日々感謝しています。
前にも書きましたが、転勤前の労働環境が悪かった職場でも、いい同僚に恵まれたおかげで「うつ病」にならなくて済んだと思っています。
何度か転勤をしましたが、今も変わらず良い付き合いが続いている同僚たち。
その中でも特に心から信頼のおける同僚が何人かいます。
そのうちの一人、「ジョージイ」からお得なランチ情報を教えてもらいました。
ジョージイは僕の後輩にあたり、彼が新人の頃から良く知っている間柄です。
非常に人なつっこい性格で、誰からも愛される好人物です。
その卓越したコミュニケーション力には目を見張るものがあり、いつも感心させられています。
彼が何故「ジョージイ」と呼ばれているかといいますと、歌手の山本譲二さんによく似ているからなのです。
え?じゃあ最後の「イ」は何?
説明いたしましょう。
彼が入社して来た時、「山本譲二に似てる」のと同時に、
「歳の割に古風だ」という印象だったのです。
若いのに妙に落ち着いているし、カラオケに行けば昭和歌謡を歌いまくります。
全身から半端ない「若年寄感」がほとばしっていました。
そこで付けられたあだ名が、
ここからはかなり高度な計算式を使いますが、
山本譲二 + お爺さん = ジョージ爺さん、
ジョージ爺さん ÷ 2 = ジョージイ
というわけなのです。
「はーい、この計算式、テストに出るからね。」
彼から耳寄りなランチ情報のタレコミが入りました。
場所は大阪「北新地」。
言わずと知れた大阪を代表する歓楽街であり、高級クラブや料亭が数多ひしめく「夜の街」です。
しかし北新地は、昼は「魅惑のランチ天国」でもあります。
夜は高くてとてもじゃないが行けないようなお店が、お得なランチを提供している場合が多く、
「敷居の高い高級店でリーズナブルな食事を楽しめる」
という相反する現象が起きる場所なのです。
今日のお店もそういうお店でした。
昼の北新地。
ネオンが消え、雑居ビルがひたすら並んでいる殺風景な街。
その中の何の変哲もない一つの雑居ビル。
その中をおもむろに進んでいくと、
奥の方に何かのオーラを感じます。
ううっ、こ、これは・・・。
この暖簾はくぐってはいけない気がする。
と思わせる「いかにも北新地」な威圧感。
夜なら絶対にくぐらない。
昼なので思い切ってくぐると、
二つ目の扉。入りにくっ!
引き返すチャンスを与えているようにも見えます。
銀平 北新地店
和歌山に本店のある高級魚料理店。
夜はお高いですが、昼はええ感じの値段で贅沢なランチがいただけます。
北新地っぽいな~。
席も掘りごたつになっており、ゆったりできそうです。
さて、こちらの銀平さん。
ランチは5種類の定食から選べるようになっています。
・造り
・煮魚
・焼き魚
・海鮮丼
・天ぷら
どれを選んでも1320円です。
ついこないだまで1100円だったようですが、最近の値上げラッシュの波に飲まれたようです。まあしょうがないですね。
全然安くないやん!
と思われたかもしれませんが、内容を見ればこのランチがいかに破格かを思い知ることになります。
この5種類、選ぶのが悩ましい限りですが、僕はこういう時のメンタルの弱さを存分に発揮し、無難な「海鮮丼」にしました。
驚いたのが、注文してから提供されるまでの早さです。
インデアンカレーより少し遅いぐらいでした(これで大阪の人にはわかります)。
まずはアンモナイトのような白菜の漬物が運ばれてきました。
巻き方がお洒落ですね。
そして間髪入れず海鮮丼が到着。
なんか凄いのが来たぞ!どれが何の魚なのかはわかりませんが、左側にたくさんのシラスが敷き詰められているのはわかりました。
専用のたれと卵を回しかけていただきます。
これに大きな具がゴロゴロと入った味噌汁がつきます。
たまらなく美味しいです。そして豪華です。
これで1320円というのもなかなかの安さなのですが、ここからが凄いです。
なんと「白菜の漬物」、「ご飯」、「生卵」、「味噌汁」がおかわり自由なんです!
こんなもん、なんぼでも食べてまうで~!
「生卵」に至っては、最初からテーブルにセッティングされています。
そして渋い入れ物の醤油が置いてあります。
死ぬまで卵かけご飯を食べてくれ
と言わんばかりです。
その誘惑に身をゆだねました。
北新地という大都会のど真ん中で、1320円で歩行が困難になるまでお腹いっぱいに食べれるなんて、何とありがたい話でしょう。
すぐに再訪。
今度は前回の課題であったメンタルの弱さを克服し、
いぶし銀に「煮魚」を注文しました。
しかし・・・
これは煮魚というより・・・完全に「あら」じゃないか・・・。
食べにくっっ!!
どこをどこまで食べていいのか、幼き中年の僕にはわかりません。
美味しかったのは間違いないんですが・・・。
もうこれはないな。
でもまだあと3種類ある!
通って通って北新地の常連に、僕はなる!
「梅田美食伝・シンチの帝王」
舎弟「アニキ、お腹減ったっす。」
帝王「おう、ほんなら新地で飯食うか。」
舎弟「新地っすか!?さすがアニキ!」
帝王「ここや。」
舎弟「た、高そうっすね。」
帝王「ビビらんでええ。ワシについて来いや。」
ガラガラガラ。
帝王「おう、いつものやつ頼むわ。こいつにもおんなじもん、やってくれ。」
舎弟「さすがアニキ!こんな店の常連なんすね~!すげえ!」
帝王「腹いっぱいなるまで、おかわりせえよ。」
店員さんは思った。
「こいつ、夜は来たことないくせに。」
シンチの帝王。彼の経済力ではランチが限界だった。
今日の1曲:TVアニメ「ダッシュ勝平」より KiKi「青春ダッシュ!」