がっちの航海日誌

日々の些細な出来事を、無理やり掘り下げます。

飛騨市ファンクラブ、会員証の使い方

日本中が真っ赤に染まる紅葉の季節が今年もやって来ました。

でも今年は秋が暖かかったせいか、葉が赤くなる前に散ってしまうという現象が各地で起こっているようです。

それはなんだか残念です。だんだん日本の四季が失われていってるようで、本当に心配です。

更に今年はインバウンドの大復活で、観光地は完全なオーバーツーリズム。

関西には京都という、一大紅葉スポットがありますが、人が多過ぎて紅葉なんて楽しめません。

 

う~ん、もうええか今年の紅葉は・・・。

・・・・・。

でもちょっとだけ・・・。

 

しょうがないなあ。飛騨にでも行くか。

 

また!?

 

というか、行きたいだけやん。紅葉関係あるのか?

 

うるさーい!!

ガチャーン!!(ただ今、ちゃぶ台がひっくり返りました)

 

最近、飛騨のお土産を渡す時によく聞かれるのが、

「飛騨の何がそんなにいいの?」という質問。

そして僕は答えます。

 

「説明するのに2~3時間ぐらいかかりますが、今お時間大丈夫ですか?」

 

だからもう、僕にその質問はしないで下さい。

 

出発~!!

ううっ、また高額な高速代が・・・。

行き先が岐阜限定でもいいので、どこでもドアが欲しいです。

 

まず向かったのは岐阜県屈指の紅葉ドライブスポットである、

「飛騨せせらぎ街道」

岐阜県郡上市から高山市にかけて約64kmに渡って続く爽快なワインディングロード。

信号もなく、ひたすら森林の間を縫うように走る気持ちのいいドライブが堪能出来ます。

おいおい、序盤から早くも綺麗やないかい。

 

いいね~。これぞ日本の四季。

 

しかし何故だろう。上ばかり見上げてしまうのは。

 

だって下に視線を落としたら・・・・・

 

凄い人!!!

 

ここは京都か!?

いや、そこまでではありませんが、とにかく人が多いです。

今から奥飛騨へ向かうことを考えると、ゆっくりしてるとヤバそうです。

 

せせらぎダーッシュ!!

 

さっさと通り抜けようとしたのですが・・・

高山市中心部へ向かうにつれて大渋滞が発生してきました。

ここから逃れるべく、車の少ない方、少ない方へと進路を取り、漂流した結果、

気付けば飛騨市へ漂着していました。

 

飛騨市

 

といえば、

少し前に入会した飛騨市ファンクラブ」

そして値千金の会員証。

がっち会長、入会後初の飛騨市入りです!

 

パチパチパチ。ようこそ会長!

さあ飛騨市の皆さま、がっち会長を歓待してあげてください!

 

会長はさっそく会員証の威力を試すために、ある喫茶店へと向かいました。

 

喫茶あん

「家族が集う喫茶店」というキャッチフレーズと、味わい深いイラストが印象的な、

素敵な喫茶店

こちらのお店で会員証での特典を受けられることは調査済みです。

入店!

とても明るくて気持ちのいい店内。

何より観光客の姿は皆無。地元の方々がパラパラといらっしゃる程度です。

ついさっきまで観光客の激流まっただ中にいたのが信じられないほどのギャップです。

 

家族が集う、と謳っているだけあって、お子様メニューが充実しています。

その中の「よちよちさんプレート」の写真に、顔の付いたおにぎりが写っているのを会長は見逃しませんでした。

 

「こ、これ大人が注文してもいいのかな?」

 

しかし過去に大阪のピッツァ屋さんで子供メニューを強引に注文して迷惑をかけたことを思い出し、踏みとどまりました。

がっち会長が注文したのは、

鉄板イタスパ

東海エリア、黄金の喫茶店メニュー。

いわゆる「ナポリタン」の下に玉子のじゅうたんが敷いてあります。

サラダ、キッシュ、デザートが載ったお洒落な小皿のサラダセットで。

たまりませんなあ。

珈琲もバッチグー(よっ!会長!昭和!)。

 

がっち会長は食後に、飛騨市ファンクラブ会員証の使い方を確認しました。

 

しかしこの時、会長は大きな過ちに気づきました。

 

レジで会員証を振りかざせば、割引を受けれると思っていたのは大きな間違い。

割引を受けるには、一度所定の場所で会員証を提示し、クーポン券を発行してもらう必要があったのです。

 

ガボーン!

 

会長はこのお店での割引を諦め、クーポン券をくれる施設を探すことにしました。

 

古川町にある飛騨市まちづくり拠点node」という施設の中に、

飛騨市ファンクラブサポートセンター」なるものがあり、そこで会員証を提示すると、晴れてクーポン券が発行されるという流れです。

しかしこの飛騨市まちづくり拠点node」の捜索が予想外に難航しました。

ナビに住所を入れ、車で向かったのですが、全然どこなのかわかりませんでした。

 

「また明日、探しに来よう。」

 

とりあえず早く宿で温泉に浸かりたかった会長はさっさと捜索を諦め、奥飛騨の常宿へと向かいました。

もう今年何回目でしょうか。

槍見館

ロビーの窓からの風景にいつも癒されます。

 

今日も部屋や露天風呂から見事な穂高連峰の勇姿が見えました。

この雄大な山々を眺めていると、がっち会長は自分のスケールの小ささを痛感せずにはいられませんでした。

 

「もういいじゃないか。そんなに躍起になって飛騨市で割引を受けなくても。」

 

そして翌朝。

早朝のルーティーン。

朝風呂の後の飛騨牛乳でエンジン点火。

更に朝食の後、

毎朝行われる餅つき大会での黒蜜きなこ餅でターボスイッチON!

 

「さあ、では再び行こう、飛騨市へ。割引を受けに。

 

さすが会長!懲りない男!

 

今日も機嫌よく飛騨市入りした会長は、まず飛騨市役所の駐車場に車を停めました。

ここは何と無料で停められるのです。

車では探し切れなかった飛騨市まちづくり拠点node」を何とか探し、どうしても割引を受けたい。

今日の会長は気合いが違いました。

 

約5年振りに歩く飛騨古川の街。

相変わらずの風情ある街並みに会長は感動を隠し切れませんでした。

今日も鯉さんが気持ち良さげにスイスイと泳いでいました。

 

この近くにあるはずなんだけど・・・。

 

あった!!

 

飛騨市まちづくり拠点node

なるほど、ここがそうなのか。

 

わかりにくいわっっ!!

 

昨日バリバリ車で前通ったやん。地味過ぎる~。

中へ入ると、何やら地元の作家さんが作った雑貨が売られていました。

で、飛騨市ファンクラブサポートセンター」というのは一体どこに?

わからないので近くに居たお姉さんに恐る恐る会員証を見せてみると、

「クーポンですね?」

 

会長、遂にクーポンをゲットしました!

 

「わ~りびき~!わ~りびき~!」

支援者の間から割引コールが沸き起こっています!

感動的な光景です!

 

と、その時、会長の目にある物が飛び込んで来ました。

 

飛騨市の木で作られた眼鏡スタンド

 

そして、

岐阜県を模ったバッジ。誰がわかるねん、これ。

 

がっち会長、2点お買い上げです!

「おーっと会長、いきなりクーポンを使ったぞー!

500円も割引だー!凄い歓声です!IOCのバッハ会長もここまでの接待は受けなかったでしょう!」

 

会長は眼鏡はかけていませんが、パソコン用の眼鏡を置くのに重宝しています。

うん、賢そうだ。

 

いきなり500円もの割引に成功した会長は、この後飛騨の紅葉名所である、

「宇津江四十八滝」へ行き、この日の予定を終えました。

 

そして翌日、大阪へ帰る日。

がっち会長は更なる割引を受けるべく、三度、飛騨市を訪れました。

今日の目的は「お土産」

飛騨市のお土産といえば、道の駅「アルプ飛騨古川」の中にある、

飛騨産直市 そやな

飛騨産の野菜や果物、お菓子や工芸品、何でも揃うこの魅惑のパラダイスで、会長は狂喜乱舞しながらお土産を買いまくりました。

そしてテンションが上がり過ぎた会長は、

 

レジでクーポンを出すのを忘れてしまいました。

 

アホ ♪ アホ ♪ アホのがっちー ♩

 

しまったああぁぁぁーーっ!!

 

失意の中、会長は果樹園へと向かいました。

どうしても大阪へ「飛騨りんご」を持って帰りたかったのです。

黒内果樹園

市街地からだいぶ離れた所にある、知る人ぞ知る果樹園。

ここではクーポンは使えません。

会長は割引の為ではなく、ただ純粋に飛騨りんごが欲しくてここへ来たのです。

するとその真っすぐな気持ちが通じたのか、ここで会長は割引以上のものを手にすることになったのです。

残りわずかな「シナノスイート」をレジに持って行った会長。

するとレジのお姉さんが満面の笑みで、

 

「こちらはサービスです。どうぞ。」

 

と見るからに美味しそうなりんごを2つ、タダで下さったのです!

 

「私はこれまで割引に固執するがあまり、本当に大切なものを見失っていたようだ。

クーポンでは手に入らない、この『人情』こそが本当の飛騨市の魅力なのだ。」

 

がっち会長はそう言いながら、もう一度使いそびれたクーポンを眺めました。

「来年の3月まで使えるのか・・・。それまでにまた来そうだな。

 

会長の割引を求める旅は、まだまだ続く。

 

今日の1曲:よしだたくろう「落陽」