休日を楽しく過ごすには「移動手段」が必要です。
家に籠って過ごすのも楽しいですが、限界があります。
食事、買い物、旅行に行く。どれも公共交通機関を使えば実現できますが、どうせなら自分のお気に入りの乗り物で自分の好きなように、好きな時間にお出かけしたい。そんなわがままをかなえてくれるのが、自動車やバイク、自転車といった乗り物ですが、我が家にも休日に欠かすことのできない相棒たちがいます。
今日はそんな彼らにスポットを当ててみましょう。
突然ですが、「バビル2世」という昔のアニメをご存じでしょうか?
僕もリアルタイムではなく、再放送で見ていたのですが、僕ら世代では見ていない者はほぼいないぐらいの人気ぶりで、誰もが主題歌を歌えました。
その「バビル2世」の主題歌のメロディーに乗せて、休日を彩る相棒たちを紹介したいと思います。知っている方は一緒に歌ってみて下さい。それでは、どうぞ。
「正義のサラリーマン ガッチ2世」。
「住宅街に~かくさ~れた~、普通の家~に住んでいる~、サラリーマン中年、ガッチ~2世~♫
休みの時間を遊ぶため~、3つのしもべに命令だー(やあっ!)♪
じてんしゃボウハチ~、パンはこべ~♩
ブロンプトンは~折りたため~♫
コペン~変身、屋根あけろ~♩
ご唱和いただきありがとうございました。
それでは、1台ずつ詳しく見ていきましょう。
BE-ALL「BOW-8」
まずは「パンの運び屋」の異名をとる自転車、BOW-8。
フレームが弓(BOW)のような形をしており、ギヤが8段変速なのでこの名前がついています。
そのまま「ボウハチ君」と呼んでいます。
タイヤが太く、マウンテンバイクのようでありながら、ライト、泥除け、スタンド、荷台とママチャリ的な実用品がフル装備された夢のような自転車です。
もう10年以上僕のパンライフを支えてくれています。
個人経営のパン屋さんの多くは駐車場がありません。車で買いに行くと離れたコインパーキングに停めるか、迷惑な路駐をしてしまうことになります。
そんな時便利なのがこの自転車。
太いタイヤと頑丈なフレームでどこまでも走って行けます。
8段変速で上り坂も楽々!
暗くなったら自動でライト点灯!
前後ローラーブレーキで雨天時も変わらぬ制動力!
そして今から30分以内にお申込みの方には、このボロボロのカバンをお付けいたしますよ~!
うわっ!ボロボロ!汚っっ!
でもこのカバン、凄い機能が備わっているんですよ。
まずは裏を見て下さい。
怪しげなチャックが見えますね。これを開けてみましょう。ドキドキドキ。
すると中からフックのようなものが現れました。これを自転車の荷台に引っ掛けるだけで、
トランスポーターの完成です。
例えば大量のパンを入れたエコバッグ。
これをそのままこのカバンに放り込むだけ。
パタン。これでもう、気兼ねなくどこのパン屋さんにでも行けますね!
え?それなら最初からカゴのついた電動ママチャリの方がいいって?
そうですね。その方が便利だと思います。
でも僕がこの自転車にこだわるのは、「とにかく乗っていて楽しい」からなんです。
かつてこの自転車で会社の同僚と共に片道3時間以上もかけてパン屋さんに行きました。
そんな狂気じみた行動がとれたのもボウハチ君のおかげです。
買い物に行く、その道中までもが楽しくなる。
「幸せの白い自転車」ボウハチ君でした。
しかしこのカバン、こうして見るとほんまにボロボロですね・・・。後継者がいなくて困っています。
では次、第2の相棒。
BROMPTON「M3R」
大阪で発見された数億年前のアンモナイトの化石、ではありません。
れっきとした自転車です。折り畳み自転車ですね。
旅行先で、「ここ自転車で走ったら気持ちいいやろな~」とか「この道、車では入っていけないけど、歩くと距離が長くてしんどいなあ」という場面において最高の相棒となってくれます。
通称「どこでも自転車」。
しかしこのブロンプトンは、その辺で売られている折り畳み自転車とは物が違います。イギリスの工場で機械ではなく、今も職人さんが手作りをしているという奇跡の自転車です。
それだけにお値段もかなりのものですが、1度買ってメンテナンスをきちんとしていれば正に「一生もの」です。
イギリス生まれということで、「きかんしゃトーマス」から「トーマス」の名をいただきました。では彼がいかにして自転車の姿に変身するのか、見ていきましょう。
トランスフォーム!フォーメーションNo.1!
にょきっ!とかたつむりのようにハンドルが伸びてきました。
それに対抗するかのように今度は後ろからシートが伸びてきました。このまま生け花の作品として出典してもよさそうなぐらい芸術的な姿です。
ここからハンドルを持ってぐいーんと前に伸ばすと、
なんか自転車っぽくなってきました。でもこの状態はまだ「お座り」の段階です。仕上げに後ろのタイヤを跳ね上げると、
じてんしゃトーマス見参!
丸目のヘッドライトがキュートです。
後ろにもライトがついてます。今の自転車は暗くなると自動で点灯するライトや、割り切って電池で点灯するものが主流ですが、そこはさすがブロンプトン。
昔ながらの発電機をバタンッとタイヤの方に倒して、ペダルを漕いだ時に「ウィ~ン!」といわせながら必死に発電するタイプです。
これがいいんですよ。
「俺の力で発電している」という妙な満足感が得られます。前後共、これ1基で発電します。
その他にも、折り畳みでありながらしっかりとした荷台がついていたり、荷物を固定するゴムがついていたり、小さいながらも空気入れまでついているという親切さ。
そして旅行先での荷物を入れる為に、彼にも専用のカバンを用意しています。
Carradice「ネルソン・ロングフラップ」
自転車のサドルにベルトで固定する「サドルバッグ」というやつです。
こちらもイギリスの職人さんが手仕事で作っている逸品です。
もともとサドルバッグとしてはかなり大型なのですが、フラップを伸ばすと更に巨大化します。
頑張れば2泊3日ぐらいの荷物が入る大きさです。
この大きなバッグを小さなトーマス君につけると、子供が無理をして大人のリュックサックを背負っているような絵面になります。
トーマス君、はじめてのおつかい。
そんな姿がまた愛くるしい💛ペットを乗せるように車に積んで、一緒に旅行へ。
旅先でトランスフォーム!
トーマス君のおかげで旅行先での楽しさが10倍返しです。
そしてトリを務めるのは、「公道を走るゴーカート」の異名をもつ軽自動車。
遊園地等のアトラクションでゴーカートに乗った時に思う、「このまま乗って帰りたいなー」という夢をかなえてくれる車です。
実際、浜寺公園でゴーカートを乗った後にこの車で帰ったのですが、ほとんど変わりませんでした。
視線の異様なまでの低さといい、路面のショックを拾いまくりながら疾走する感じが正にゴーカートそのものです。
この車、定期的に飛騨の地に現れます。
飛騨といえば「仮面の忍者赤影」。そこから「白影」の名前をいただいております。
この白影号、最大の特徴が屋根がボタン1つで開き、オープンカーになるということ。
それでは「仮面の自動車白影」、驚異のトランスフォームをご覧ください。
まず、トランクがカブト虫の羽根のように開きます。
そして屋根が開きだし、トランクのスペースへ入っていきます。
完成。1分もかかりません。さすがMADE IN JAPAN。では、出発。
皆さん、これは偽りの映像です。
実は僕、恥ずかしくて1度もオープン状態で走ったことがありません。
だいたい日本人にはオープンカーなんて似合いません。
洋画で目にするオープンカーは確かにかっこいいですが、日本でそれが似合うのは石原裕次郎さんと優勝した力士ぐらいでしょう。
じゃあ何故オープンカーを買ったのか?それはとにかく愛らしい見た目とゴーカートな走りに魅了されたからです。
別に屋根なんて開かなくてもいいんです。ただ・・・
「いつか1回だけ誰にも会わない山の中で、こっそりとオープンで走ってみたい」
という壮大な野望を胸の内に秘めている正義のサラリーマンでした。
屋根を開けなければ結構な量の荷物がトランクに入ります。
ガッチ三銃士よ!休日の平和は君たちの手で守るのだ!
家の前でごそごそと、屋根を開けたり、自転車出したり、写真を撮ったり。
ご近所さんの目には正義のサラリーマンではなく、ただの不審者として認識されたガッチ2世でした。